“しじゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
始終85.4%
四十3.4%
一什2.2%
常時2.2%
止住1.1%
二六時中1.1%
四十歳1.1%
平日1.1%
平素1.1%
紫汁1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もう一ぴき牝鹿めじかは、うみを一つへだてた淡路国あわじのくに野島のじまんでいました。牡鹿おじかはこの二ひき牝鹿めじかあいだ始終しじゅう行ったりたりしていました。
夢占 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
寝台ねだいの据えてあるあたりの畳の上に、四十しじゅう余りのおかみさんと、二十はたちばかりの青年とが据わっている。藤子が食い付きそうだと云ったのは、この青年の顔であった。
カズイスチカ (新字新仮名) / 森鴎外(著)
あの観音堂の内陣の扉に隠れて、一一什しじゅうの様子を、のこらず聞いていたのだった。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
心では常時しじゅう茅野雄の行衛を、知りたいものと思っていた。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
少彦名神すくなひこなのかみが国土経営の功を終えて、あの世界におもむいて永く止住しじゅうなされたことは、「神功紀」の寿宴じゅえんの御歌にも見えて、よほど素尊の根堅洲国ねのかたすくにと近く、つは人界との往来も考えられるが
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
なおくさぐさの厚意と声援とを送り届けようとする精霊が止住しじゅうし往来する拠点でもあると、昔の人たちは信じていたらしいこと、その恩恵の永続を確かめんがために、毎年心を籠め身を浄くして
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
私は二六時中しじゅう見ていても子供だからそんなに大切にしなかったし、おかみさんのおもよというのは、竈河岸へっついがしの竃屋の娘で、おしゃべりでしようのなかった女だから、輝国が死んでから
可哀あわれに美しくすごい瞳に、自分のを直して着せた滝縞たきじまお召の寝々衣ねんねこを着た男と、……不断じめのまだ残る、袱紗帯ふくさおびを、あろう事か、めるはまだしも、しゃらけさして、四十歳しじゅう宿場の遊女おいらんどの
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その時分四十位の中柄ちゅうがらの男で勢いの好い、職人はだで、平日しじゅうどてらを着ていた。おかみさんが、弟子のそばで裁縫しごとをしていたものだ。
それを御本家では平素しじゅう憎悪にくんでいるということでした。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
大いにきょうもよおし、さっそくたくさんな花をんで、その紫汁しじゅうでハンケチをめ、また白シャツにけてみたら、たちまち美麗びれいまって、大いに喜んだことがあった。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)