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日頃
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ひごろ
ふりがな文庫
“
日頃
(
ひごろ
)” の例文
寧
(
むし
)
ろ
相
(
あひ
)
反
(
はん
)
した
放縱
(
はうじう
)
な
日頃
(
ひごろ
)
が
自然
(
しぜん
)
に
精神
(
せいしん
)
にも
肉體
(
にくたい
)
にも
急激
(
にはか
)
な
休養
(
きうやう
)
を
與
(
あた
)
へたので
彼
(
かれ
)
は
自分
(
じぶん
)
ながら一
時
(
じ
)
はげつそりと
衰
(
おとろ
)
へた
樣
(
やう
)
にも
思
(
おも
)
はれて
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
私
(
わたくし
)
の
頭髪
(
かみ
)
は
大
(
たい
)
へんに
沢山
(
たくさん
)
で、
日頃
(
ひごろ
)
母
(
はは
)
の
自慢
(
じまん
)
の
種
(
たね
)
でございましたが、その
頃
(
ころ
)
はモー
床
(
とこ
)
に
就
(
つ
)
き
切
(
き
)
りなので、
見
(
み
)
る
影
(
かげ
)
もなくもつれて
居
(
い
)
ました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
最
(
も
)
う
其
(
そ
)
の
門
(
もん
)
を
出
(
で
)
はなれて、やがて
野路
(
のみち
)
へ
掛
(
かゝ
)
る
處
(
ところ
)
で、
横道
(
よこみち
)
から
出
(
で
)
て
前
(
まへ
)
へ
來
(
き
)
て
通
(
とほ
)
る
車
(
くるま
)
の
上
(
うへ
)
に、
蒋生
(
しやうせい
)
日頃
(
ひごろ
)
大好物
(
だいかうぶつ
)
の、
素敵
(
すてき
)
と
云
(
い
)
ふのが
乘
(
の
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
麦搗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
次の朝ミル爺さんは気がついてみると、海のまん中にある大きな岩の上に
倒
(
たお
)
れていました。そばにいるのは
日頃
(
ひごろ
)
仲のいいコックのジムです。
海からきた卵
(新字新仮名)
/
塚原健二郎
(著)
康頼 わしはそれよりも、
日頃
(
ひごろ
)
念ずる神様の不思議の力によって、
都
(
みやこ
)
へ帰ることの許さるるよう祈ったほうがいいと思うようになりました。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
▼ もっと見る
御機嫌
(
ごきげん
)
に
違
(
ちが
)
ひたらば
夫
(
そ
)
れまでとして
遊
(
あそ
)
びの
代
(
かは
)
りのお
暇
(
いとま
)
を
願
(
ねが
)
ひしに
流石
(
さすが
)
は
日頃
(
ひごろ
)
の
勤
(
つと
)
めぶりもあり、一日すぎての
次
(
つぎ
)
の
日
(
ひ
)
、
早
(
はや
)
く
行
(
ゆ
)
きて
早
(
はや
)
く
歸
(
かへ
)
れと
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
見て扨は重五郎
日頃
(
ひごろ
)
我に
辛
(
つら
)
く當りしは
却
(
かへつ
)
て
情
(
なさけ
)
有
(
あり
)
し事かと
龍門
(
りうもん
)
の
鯉
(
こひ
)
天へ
昇
(
のぼ
)
り
無間地獄
(
むげんぢごく
)
の
苦痛
(
くつう
)
の中へ
彌陀如來
(
みだによらい
)
の
御來迎
(
ごらいかう
)
ありて助を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
母様はますますあなたを
可愛
(
かあい
)
がり、あなたもますます母様に尽したのでした。この
日頃
(
ひごろ
)
あなたは病気ではあったものの、なお
且
(
かつ
)
機嫌がよかった。
少年・春
(新字新仮名)
/
竹久夢二
(著)
今宵
(
こよひ
)
、
家例
(
かれい
)
に
因
(
よ
)
り、
宴會
(
えんくわい
)
を
催
(
もよふ
)
しまして、
日頃
(
ひごろ
)
別懇
(
べっこん
)
の
方々
(
かた/″\
)
を
多勢
(
おほぜい
)
客人
(
まろうど
)
に
招
(
まね
)
きましたが、
貴下
(
こなた
)
が
其
(
その
)
組
(
くみ
)
に
加
(
くは
)
はらせらるゝは一
段
(
だん
)
と
吾家
(
わがや
)
の
面目
(
めんもく
)
にござる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
日頃
(
ひごろ
)
は彼も、レビュー見物にひとしおの
風情
(
ふぜい
)
を添える思いつきとして、大いに賛意を表していたその仮面を、今は
呪
(
のろ
)
わないではいられなかった。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
わが
日頃
(
ひごろ
)
の
誓
(
ちかひ
)
に
反
(
そむ
)
くものなれば
仰
(
おほ
)
せなれども
御免下
(
ごめんくだ
)
されたし、
好
(
この
)
みてするものはなき
賤
(
いや
)
しき
業
(
わざ
)
の、わが身も
共々
(
とも/″\
)
に
牛馬
(
ぎうば
)
に
比
(
ひ
)
せらるゝを
耻
(
はぢ
)
ともせず
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
が、
日頃
(
ひごろ
)
いかつい
軍曹
(
ぐんそう
)
の
眼
(
め
)
に
感激
(
かんげき
)
の
涙
(
なみだ
)
さへ
幽
(
かす
)
かに
染
(
にぢ
)
んでゐるのを
見
(
み
)
てとると、それに
何
(
なん
)
とない
哀
(
あは
)
れつぽさを
感
(
かん
)
じて
次
(
つぎ
)
から
次
(
つぎ
)
へと
俯向
(
うつむ
)
いてしまつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
わたくしが
日頃
(
ひごろ
)
行き
馴
(
な
)
れた
浅草
(
あさくさ
)
公園
六区
(
ろっく
)
の
曲角
(
まがりかど
)
に立っていた
彼
(
か
)
のオペラ
館
(
かん
)
の楽屋で、名も知らなければ、
何処
(
どこ
)
から来るともわからない
丼飯屋
(
どんぶりめしや
)
の
爺
(
じい
)
さんが
勲章
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
お婆様はやがてきっとなって私を前にすえてこう
仰有
(
おっしゃ
)
いました。
日頃
(
ひごろ
)
はやさしいお婆様でしたが、その時の言葉には私は身も心もすくんでしまいました。
溺れかけた兄妹
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
いいえ、
放
(
はな
)
すものか、
江戸中
(
えどじゅう
)
に、
女
(
おんな
)
の
数
(
かず
)
は
降
(
ふ
)
る
程
(
ほど
)
あっても、
思
(
おも
)
い
詰
(
つ
)
めたのはお
前
(
まえ
)
一人
(
ひとり
)
。ここで
会
(
あ
)
えたな、
日頃
(
ひごろ
)
お
願
(
ねが
)
い
申
(
もう
)
した、
不動様
(
ふどうさま
)
の
御利益
(
ごりやく
)
に
違
(
ちが
)
いない。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
北向の部屋の外には、裏木戸から勝手へ通う
僅
(
わず
)
かばかりの空地がある。そこには
日頃
(
ひごろ
)
植物の好きな節子が以前の神田川に近い家の方から移し植えた
萩
(
はぎ
)
がある。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
これは
既
(
すで
)
に十
年
(
ねん
)
から
前
(
まへ
)
の
事
(
こと
)
で、
其後
(
そのゝち
)
に
生
(
うま
)
れた
兒
(
こ
)
も
最早
(
もはや
)
八歳
(
はつさい
)
になりますが、さて、
私
(
わたくし
)
の
日頃
(
ひごろ
)
の
望
(
のぞみ
)
は、
自分
(
じぶん
)
は
斯
(
か
)
うして、
海外
(
かいぐわい
)
に
一商人
(
いつしやうにん
)
として
世
(
よ
)
に
立
(
た
)
つて
居
(
を
)
るものゝ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
皆
(
みんな
)
にまた
口汚
(
くちぎた
)
なくいわれる
疑懼
(
ぎく
)
と、ひとつは
日頃
(
ひごろ
)
嘲弄
(
ちょうろう
)
される
復讐
(
ふくしゅう
)
の気持もあって、実に男らしくないことですが、手近にあった東海さんの上着からバッジを
盗
(
ぬす
)
み
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
殊
(
こと
)
に私をば娘のやうに思ひ、
日頃
(
ひごろ
)
の厚き
情
(
なさけ
)
は海山にも
喩
(
たと
)
へ難きほどに候へば、なかなか
辞
(
ことば
)
を返し候段にては
無之
(
これなく
)
、心弱しとは思ひながら、涙の
零
(
こぼ
)
れ候ばかりにて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
打つて變りし瀧口が
今日此頃
(
けふこのごろ
)
の有樣に、あれ見よ、當世嫌ひの
武骨者
(
ぶこつもの
)
も一度は折らねばならぬ我慢なるに、笑止や
日頃
(
ひごろ
)
吾等を尻目に懸けて輕薄武士と言はぬ計りの顏
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
細長い男は返事もせずに、帽子を脱いで、胸のあたりを
煽
(
あお
)
いでいる。
日頃
(
ひごろ
)
からなる
廂
(
ひさし
)
に
遮
(
さえ
)
ぎられて、菜の花を染め出す春の強き日を受けぬ広き
額
(
ひたい
)
だけは目立って
蒼白
(
あおしろ
)
い。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
わたしは、父が時々出す
癖
(
くせ
)
で、打解けてわたしに話しかけはしまいかと心待ちにしていた。……けれど父は、つね
日頃
(
ひごろ
)
の例の冷たいお愛想をすら、言ってはくれなかった。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
自分は
東
(
あずま
)
の田舎
大尽
(
だいじん
)
の
如
(
ごと
)
くすべて
鷹揚
(
おうよう
)
に最上等の宿舎に泊り、毎日のんきに京の見物、
日頃
(
ひごろ
)
けちくさくため込んだのも今日この日の
為
(
ため
)
らしく、惜しげも無く金銀をまき散らし
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
幸
(
さいはひ
)
なるかな、
妾
(
せふ
)
の
姙娠中
(
にんしんちゆう
)
屡〻
(
しば/\
)
診察を頼みし医師は
重井
(
おもゐ
)
と同郷の人にして、
日頃
(
ひごろ
)
重井
(
おもゐ
)
の名声を敬慕し、彼と
交誼
(
こうぎ
)
を結ばん事を望み居たれば、
此人
(
このひと
)
によりて双方の秘密を保たんとて
母となる
(新字旧仮名)
/
福田英子
(著)
斯
(
か
)
うなると
日頃
(
ひごろ
)
の
探檢氣
(
たんけんき
)
が
生
(
しやう
)
じて、
危險
(
きけん
)
を
思
(
おも
)
はず、
更
(
さら
)
に
奧
(
おく
)
の
方
(
はう
)
へ
進
(
すゝ
)
むと、
這
(
こ
)
は
如何
(
いか
)
に、
足下
(
あしもと
)
に
大々蜈蜙
(
だい/″\むかで
)
がのたくツて
居
(
ゐ
)
る——と
思
(
おも
)
つたのは
束
(
つか
)
の
間
(
ま
)
で、
龕燈
(
がんどう
)
の
火
(
ひ
)
で
照
(
て
)
らして
見
(
み
)
ると
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
たうとうおしまひには
日頃
(
ひごろ
)
から大好きだつたアングルの橙色の重い本まで尚一層の
堪
(
た
)
え
難
(
がた
)
さのために置いてしまつた。——何といふ呪はれたことだ。手の筋肉に疲勞が殘つてゐる。
檸檬
(旧字旧仮名)
/
梶井基次郎
(著)
その内に数馬はどう思ったか、多門へ
体当
(
たいあた
)
りを試みました。どう思ったかと申しますのは
日頃
(
ひごろ
)
数馬は体当りなどは決して致さぬゆえでございまする。わたくしははっと思いました。
三右衛門の罪
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
日頃
(
ひごろ
)
自慢のあごひげを、
誰
(
だれ
)
にとられたのか、それとも抜け落ちてしまつたのか、とにかく起きて、のどがかわいたので、水をのみに、ふら/\と川の方へ行く途中で
熊
(
くま
)
に会ひますと熊は
ライオンの大損
(新字旧仮名)
/
村山籌子
(著)
万に一つ治る
奇蹟
(
きせき
)
があるのだろうかと、寺田は希望を捨てず、
日頃
(
ひごろ
)
けちくさい男だのに新聞広告で見た高価な短波
治療機
(
ちりょうき
)
を取り寄せたり、
枇杷
(
びわ
)
の葉療法の機械を
神戸
(
こうべ
)
まで買いに行ったりした。
競馬
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
私
(
わたくし
)
も少し
驚
(
おどろ
)
きまして、
此分
(
このぶん
)
では
迚
(
とて
)
も
往
(
ゆ
)
く
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
まいと困りましたから、
私
(
わたし
)
が
日頃
(
ひごろ
)
御贔屓
(
ごひいき
)
に
預
(
あづ
)
かりまする
貴顕
(
きけん
)
のお
方
(
かた
)
の
処
(
ところ
)
へ
参
(
まゐ
)
りまして、
右
(
みぎ
)
のお話をいたしますると、そんならば
幸
(
さいはひ
)
私
(
わたくし
)
も
往
(
ゆ
)
くから
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
とおずおず口移しに
真似
(
まね
)
て言った。不断、お蘭のいうことはすべて賢い言葉だと思って、口移しに真似て見るのが四郎の癖であった。
日頃
(
ひごろ
)
はそれも
愛嬌
(
あいきょう
)
に思えたが、今日はお蘭には悲しかった。
みちのく
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
日頃
(
ひごろ
)
眺むる東京の煙も、此四五日は
大息
(
おおいき
)
吐息
(
といき
)
の息巻荒く
颺
(
あが
)
る様に見える。然し
此処
(
ここ
)
は田舎である。都の
師走
(
しわす
)
は、田舎の
霜月
(
しもつき
)
。
冬枯
(
ふゆがれ
)
の寂しい武蔵野は、復活の春を約して、麦が今二寸に伸びて居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
われは
日頃
(
ひごろ
)
約翰様
(
ヨハネさま
)
に
帰依信仰
(
きえしんかう
)
してゐる。
此御方
(
このおかた
)
もやはり
浮浪
(
ふらう
)
の
身
(
み
)
にあらせられて、
接続
(
つゞき
)
の
無
(
な
)
いお
言葉
(
ことば
)
を
申
(
まを
)
されたでは
無
(
な
)
いか。
嘸
(
さぞ
)
かし
温
(
あたゝ
)
かいお
言葉
(
ことば
)
であつたらう。さう
言
(
い
)
へば、
今年
(
ことし
)
の
春
(
はる
)
も
実
(
じつ
)
に
温和
(
をんわ
)
だ。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
私は、私の流儀に従って、
日頃
(
ひごろ
)
尊敬する大音楽家の列伝を書いた。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
柄
(
がら
)
にもなくこんなことを
考
(
かんが
)
えて、
西蔵
(
チベット
)
に
棲
(
す
)
んでる
仲間
(
なかま
)
の
鴉
(
からす
)
を
一々
(
いちいち
)
たづねて
話
(
はな
)
したが、
皆
(
みんな
)
は
日頃
(
ひごろ
)
ラランの
悪知慧
(
わるぢえ
)
をよく
知
(
し
)
つてゐるので、
誰
(
だれ
)
も
一緒
(
いつしよ
)
に
飛
(
と
)
ばうとするものがなかつた。ラランは
不気嫌
(
ふきげん
)
だつた。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
キクッタはそれを見て、
日頃
(
ひごろ
)
の
念
(
おも
)
ひがかなつたと、
大悦
(
おほよろこ
)
びでした。
熊捕り競争
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
日頃
(
ひごろ
)
の
剽軽
(
へうきん
)
さで松さんは、仔鹿の頭のところに、しやがみこんだ。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
無情はお前
日頃
(
ひごろ
)
のつとめ。
ルバイヤート
(新字新仮名)
/
オマル・ハイヤーム
(著)
いよいよ
最
(
も
)
う
駄目
(
だめ
)
と
観念
(
かんねん
)
しました
時
(
とき
)
に、
私
(
わたくし
)
は
自分
(
じぶん
)
が
日頃
(
ひごろ
)
一ばん
大切
(
たいせつ
)
にしていた一
襲
(
かさね
)
の
小袖
(
こそで
)
を、
形見
(
かたみ
)
として
香織
(
かおり
)
にくれました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
葉子は
日頃
(
ひごろ
)
から成績の悪い生徒ではありませんでした。けれど鉛筆と紙さえ持つと、
何時
(
いつ
)
でも——授業の時間でさえも絵を
画
(
か
)
きたがる癖がありました。
先生の顔
(新字新仮名)
/
竹久夢二
(著)
日頃
(
ひごろ
)
は
閑卻
(
かんきゃく
)
している
慚愧
(
ざんき
)
と絶望の
念
(
ねん
)
が動き初めるにつれて、自分は一体どうしてここまで堕落する事ができたものかと、我ながら不思議な心持にもなって来る。
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
おゝ、ヂュリエット、
卿
(
おまひ
)
の
艶麗
(
あてやか
)
さが
俺
(
おれ
)
を
柔弱
(
にうじゃく
)
にならせて、
日頃
(
ひごろ
)
鍛
(
きた
)
うておいた
勇氣
(
ゆうき
)
の
鋒
(
きっさき
)
が
鈍
(
にぶ
)
ってしまうた。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
聞き扨は
日頃
(
ひごろ
)
の
仕方
(
しかた
)
思
(
おも
)
ひ當りたりと
夫
(
それ
)
より二人
我
(
わ
)
が
家
(
や
)
に歸り庄三郎に金子を
渡
(
わた
)
しけるにお常忠八
等
(
ら
)
は是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
日頃
(
ひごろ
)
沈着
(
ちんちやく
)
で、
何事
(
なにごと
)
にも
動顛
(
どうてん
)
した
事
(
こと
)
のない
大佐
(
たいさ
)
の
面
(
おもて
)
には、
此時
(
このとき
)
何故
(
なにゆゑ
)
か、
心痛
(
しんつう
)
極
(
きはま
)
りなき
色
(
いろ
)
が
見
(
み
)
えたのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
日頃
(
ひごろ
)
彼の気質として、心を決することは行うことに等しかった。泉太、繁の兄弟の子供の声も最早彼の耳には入らなかった。
唯
(
ただ
)
、心を決することのみが彼を待っていた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
燒け殘りたる
築垣
(
ついがき
)
の蔭より、
屋方
(
やかた
)
の跡を
眺
(
なが
)
むれば、
朱塗
(
しゆぬり
)
の
中門
(
ちゆうもん
)
のみ
半殘
(
なかばのこ
)
りて、
門
(
かど
)
もる人もなし。
嗚呼
(
あゝ
)
、
被官
(
ひくわん
)
郎黨
(
らうたう
)
の
日頃
(
ひごろ
)
寵
(
ちよう
)
に誇り恩を
恣
(
ほしいまゝ
)
にせる者、そも幾百千人の多きぞや。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
如何
(
いか
)
に
聞
(
きゝ
)
て
如何
(
いか
)
ばかり
案
(
あん
)
じやしけん、
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
のことしてけるよ、いで
今日
(
けふ
)
の
日
(
ひ
)
も
暮
(
くれ
)
なんとするを、
例
(
れい
)
の
足
(
あし
)
おとする
頃
(
ころ
)
なり、
日頃
(
ひごろ
)
くもりし
胸
(
むね
)
の
鏡
(
かゞみ
)
すゞしき
物語
(
ものがたり
)
に
晴
(
はら
)
さばやとばかり
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
松江
(
しょうこう
)
は
日頃
(
ひごろ
)
、おいらの
絵
(
え
)
が
大好
(
だいす
)
きとかで、
板
(
いた
)
おろしをしたのはもとより、
版下
(
はんした
)
までを
集
(
あつ
)
めている
程
(
ほど
)
の
好
(
す
)
き
者
(
しゃ
)
仲間
(
なかま
)
、それがゆうべ、
芝居
(
しばい
)
の
帰
(
かえ
)
りにひょっこり
寄
(
よ
)
って、この
次
(
つぎ
)
の
狂言
(
きょうげん
)
には
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
が、門の奥にある家は、——
茅葺
(
かやぶ
)
き屋根の西洋館はひっそりと
硝子
(
ガラス
)
窓を
鎖
(
とざ
)
していた。僕は
日頃
(
ひごろ
)
この家に愛着を持たずにはいられなかった。それは一つには家自身のいかにも
瀟洒
(
しょうしゃ
)
としているためだった。
悠々荘
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
俺
(
わし
)
はこちらでまだ
三浦
(
みうら
)
の
殿様
(
とのさま
)
に一
度
(
ど
)
もお
目
(
め
)
にかかりませぬが、
今日
(
きょう
)
は
姫
(
ひい
)
さまのお
手引
(
てび
)
きで、
早速
(
さっそく
)
日頃
(
ひごろ
)
の
望
(
のぞみ
)
を
協
(
かな
)
えさせて
戴
(
いただ
)
く
訳
(
わけ
)
にはまいりますまいか。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
頃
常用漢字
中学
部首:⾴
11画
“日”で始まる語句
日
日向
日本
日和
日光
日中
日々
日数
日暮
日毎