“神戸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうべ60.7%
かんべ25.0%
かうべ7.1%
ごうど5.4%
じんご1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
外は十二月の夜で、月が真白まっしろい霜にさえておりました。蟹の出たのは神戸こうべある宿屋の中庭だったのです。あたりはしんとしております。
椰子蟹 (新字新仮名) / 宮原晃一郎(著)
大和国神戸かんべしょう小柳生城こやぎゅうじょうあるじ、柳生美作守家厳みまさかのかみいえとし嫡男ちゃくなんとして生れ、産れ落ちた嬰児えいじの時から、体はあまり丈夫なほうでなかった。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神戸かうべまゐつたのも、まつた其方そのはう用向ようむきなので。石油發動機せきゆはつどうきとかなんとかふものを鰹船かつをぶねけるんだとかつてね貴方あなた
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
永井家は神戸ごうど小橋の角で、上屋敷にある岡本家からは二丁足らずだった。時刻は五時まえ、曇ってはいたがあたりはまだほの暗く、風はひどく冷たかった。
古今集巻之五 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
院ノ庄の附近に、神戸じんごとよぶ部落がある。いわば村社といったものか。そこの森の神木を、高野明神とあがめ、そばに古い祠堂ほこらがあった。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)