神戸ごうど)” の例文
永井家は神戸ごうど小橋の角で、上屋敷にある岡本家からは二丁足らずだった。時刻は五時まえ、曇ってはいたがあたりはまだほの暗く、風はひどく冷たかった。
古今集巻之五 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
神戸ごうどの通りを真直ぐに左に海中へ突出した東御殿、右は奉行屋敷へ続く西御殿、石をもって掘割のように築き成した波止場伝い、その間にもやっている異種異様の船々、往来ゆききの荷船
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
あすこにあるのが虚空蔵こくぞう様で、それと違ったこっちの方に毒蛇済度どくじゃさいど経石きょういしというものがございます、それから白の原に白野、天神坂を通って立川原へ出て橋を渡ると神戸ごうど、それから中初狩に下初狩
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)