“悪知慧”の読み方と例文
読み方割合
わるぢえ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ラランの悪知慧わるぢえ有名いうめいなもので、ほかのとりがうまくんでるのをると、近寄ちかよつては自分じぶんとがつた嘴先くちさきでチクリとして墜落ついらくさせてしまふのだ。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
さて笠置山かさぎやまへ着きますと、ここにいる土蜘蛛つちぐもはいたって悪知慧わるぢえのあるやつでしたから、髪長彦かみながひこの姿を見るが早いか、わざとにこにこ笑いながら、洞穴ほらあなの前まで迎えに出て
犬と笛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
がらにもなくこんなことをかんがえて、西蔵チベットんでる仲間なかまからす一々いちいちたづねてはなしたが、みんな日頃ひごろラランの悪知慧わるぢえをよくつてゐるので、だれ一緒いつしよばうとするものがなかつた。ラランは不気嫌ふきげんだつた。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)