日來ひごろ)” の例文
新字:日来
心配、恐懼、喜悦、感慨、希望等に惱まされて從來の病體益〻神經の過敏を致し日來ひごろ睡眠に不足を生じ候次第愚とも狂とも御笑ひ可被下候。
歌よみに与ふる書 (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
ばつさりやらかし此烟草入を死骸しがいそば捨置すておき人殺しを富右衞門に塗付ぬりつけ日來ひごろうらみをはらさんとゑみふくんで居たりけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
日來ひごろ快濶にして物に鬱する事などの夢にもなかりし時頼の氣風何時いつしか變りて、うれはしげに思ひわづらふ朝夕の樣ただならず、紅色あかみを帶びしつや/\しき頬の色少しく蒼ざめて
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
あらは日來ひごろの無念を晴し呉れんと直樣すぐさま御殿へ走り行き只今急用きふよう有て參りたり早々喜内樣に御目にかゝりたしと云入けるにやがて喜内は何事成哉と立出るを吾助は待兼まちかねて聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つたへお菊になはをうたせ又娘お熊手代忠八兩人にむかはれ其方共日來ひごろ密通みつつういたしをりむこの又七を殺さんとせし段不屆ふとゞきなり有體ありていに申立よとありすぐに繩を掛させられしかばお常是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)