日常ひごろ)” の例文
岩——の士族屋敷もこの日はそのために多少の談話と笑声しょうせいとを増し、日常ひごろさびしい杉のもり付近までが何となく平時ふだんちがっていた。
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
また廿にじゅう六歳位だった同行の菊五郎は、日常ひごろの茶目もなく、はじめて学者の世界を覗くので、とても神妙な態度だった。
古い暦:私と坪内先生 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
方棟は蘭が好きで、園へいろいろの蘭を植えて日常ひごろ水をけていたが、目が見えなくなってからはそのままにしてあったので、その言葉を聞くとあわてて細君に言った。
瞳人語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
日常ひごろけき勇士等も
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
日常ひごろ見る
天の海 (新字新仮名) / 今野大力(著)
二人とも日常ひごろ非常に壮健じょうぶなので——わずらっても須磨子が頑健がんけんだと、驚いているといっていたという、看病人の抱月氏の方がはかばかしくないようだった。
松井須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
日常ひごろけき勇士等も
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)