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狭
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せま
ふりがな文庫
“
狭
(
せま
)” の例文
旧字:
狹
「しかし、こんなに、
尾
(
お
)
が
短
(
みじか
)
くては、よく
飛
(
と
)
べないだろう。それに、
狭
(
せま
)
いかごの
中
(
なか
)
に、はいっていたので、
羽先
(
はさき
)
がすれているから。」
自由
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ただ花の器官に大小
広狭
(
こうきょう
)
、ならびに
色彩
(
しきさい
)
の違いがあるばかりだ。すなわち
最外
(
さいがい
)
の大きな三
片
(
ぺん
)
が
萼片
(
がくへん
)
で、次にある
狭
(
せま
)
き三片が
花弁
(
かべん
)
である。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
踊りはいつまでもつづき、時がたつにつれてその輪が大きくなり、あとでは、輪を二重にしなければ、室が
狭
(
せま
)
すぎるほどになった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
あのふさふさと巻いた
髪
(
かみ
)
が、あの
狭
(
せま
)
くるしい
箱
(
はこ
)
の中に納められて、じめじめした地下の
闇
(
やみ
)
のなかに
眠
(
ねむ
)
っているところを心に
描
(
えが
)
いた。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
此次
(
このつぎ
)
の
座敷
(
ざしき
)
はきたなくつて
狭
(
せま
)
うございますが、
蒲団
(
ふとん
)
の
皮
(
かは
)
も
取
(
と
)
り
替
(
か
)
へたばかりでまだ
垢
(
あか
)
もたんと
附
(
つ
)
きませんから、
緩
(
ゆつ
)
くりお休みなさいまし
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
いつものように
学校
(
がっこう
)
へ
行
(
い
)
ってみると、
袖子
(
そでこ
)
はもう
以前
(
いぜん
)
の
自分
(
じぶん
)
ではなかった。ことごとに
自由
(
じゆう
)
を
失
(
うしな
)
ったようで、あたりが
狭
(
せま
)
かった。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
いずれも表の構えは押し
潰
(
つぶ
)
したように
軒
(
のき
)
が
垂
(
た
)
れ、
間口
(
まぐち
)
が
狭
(
せま
)
いが、暖簾の向うに中庭の
樹立
(
こだ
)
ちがちらついて、離れ家なぞのあるのも見える。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
然し彼が吾有にした十五坪の此草舎には、小さな炉は一坪足らぬ板の間に切ってあったが、
周囲
(
あたり
)
が
狭
(
せま
)
くて三人とは
座
(
すわ
)
れなかった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
やがて
行
(
ゆ
)
きついた
所
(
ところ
)
はそそり
立
(
だ
)
つ
大
(
おお
)
きな
巌
(
いわ
)
と
巌
(
いわ
)
との
間
(
あいだ
)
を
刳
(
えぐ
)
りとったような
狭
(
せま
)
い
峡路
(
はざま
)
で、その
奥
(
おく
)
が
深
(
ふか
)
い
深
(
ふか
)
い
洞窟
(
どうくつ
)
になって
居
(
お
)
ります。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
ぷうんと
蚊
(
か
)
は、やつと
逃
(
に
)
げるには
逃
(
に
)
げたが、もう
此
(
こ
)
の
狭
(
せま
)
い
蚊帳
(
かや
)
の
中
(
なか
)
がおそろしくつて、おそろしくつてたまらなくなりました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
大なるは七八
間
(
けん
)
、種々の
形
(
かたち
)
をなし大小ひとしからず、川の
広
(
ひろ
)
き所と
狭
(
せま
)
き処とにしたがふ。
旦
(
あした
)
に
裂
(
さけ
)
はじめて
夕
(
ゆふ
)
べにながれをはる。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
それと
殆
(
ほと
)
んど平行しながら通っているのだが、それらの二つの平行線を
斜
(
はす
)
かいに切っている、いくつかの
狭
(
せま
)
い横町があった。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
そう云う薄暗い堂内に
紅毛人
(
こうもうじん
)
の
神父
(
しんぷ
)
が一人、
祈祷
(
きとう
)
の頭を
垂
(
た
)
れている。年は四十五六であろう。額の
狭
(
せま
)
い、
顴骨
(
かんこつ
)
の突き出た、
頬鬚
(
ほおひげ
)
の深い男である。
おしの
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
漸
(
ようや
)
く
眼
(
め
)
に
慣
(
な
)
れて
来
(
き
)
たのであろう。
行燈
(
あんどん
)
の
輪
(
わ
)
が
次第
(
しだい
)
に
色
(
いろ
)
を
濃
(
こ
)
くするにつれて、
狭
(
せま
)
いあたりの
有様
(
ありさま
)
は、おのずから
松
(
まつ
)
五
郎
(
ろう
)
の
前
(
まえ
)
にはっきり
浮
(
う
)
き
出
(
だ
)
した。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
方二間位のプウルには、青々と水が
湛
(
たた
)
えられ、船の
動揺
(
どうよう
)
にしたがって、
揺
(
ゆ
)
れています。周囲にベンチが二つ、置かれてあるだけの
狭
(
せま
)
い甲板です。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
二人は
双方
(
そうほう
)
で互に認識したように、しだいに双方から近づいて来る。余が視界はだんだん
縮
(
ちぢ
)
まって、原の真中で一点の
狭
(
せま
)
き間に
畳
(
たた
)
まれてしまう。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
知る人の区域も
甚
(
はなは
)
だ
狭
(
せま
)
かりしが近時第一高等学校と在横浜米人との間に
仕合
(
マッチ
)
ありしより以来ベースボールという語ははしなく世人の耳に入りたり。
ベースボール
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
「ああ、あいてて……」
膨
(
ふく
)
れかけた
鼻提灯
(
はなちょうちん
)
が、急にひっこんで、その代りドン助はバネ人形のように起きあがった。そこは
狭
(
せま
)
い狭い箱の中だった。
○○獣
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
理念的、観念的に受け取ろうとするのでなく、
無碍
(
むげ
)
自在に神仏と人間が生活を営みあっていたかたちです。それからみると今日の寺院は
狭
(
せま
)
き門です。
親鸞の水脈
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大きな百貨店にはあらゆる品々が所
狭
(
せま
)
きまでに並んでいますがその多くは誤魔化しものなのを
匿
(
かく
)
すことが出来ません。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
とづいと
立
(
た
)
つと、
逆屏風
(
さかさびやうぶ
)
——たしか
葛
(
くづ
)
の
葉
(
は
)
の
風
(
かぜ
)
に
乱
(
みだ
)
れた
絵
(
ゑ
)
の、——
端
(
はし
)
を
引
(
ひ
)
いて、
壇
(
だん
)
の
位牌
(
ゐはい
)
の
背後
(
うしろ
)
を、
次
(
つぎ
)
の
室
(
ま
)
の
襖
(
ふすま
)
との
狭
(
せま
)
い
間
(
あひだ
)
を、
枕
(
まくら
)
の
方
(
はう
)
へ
導
(
みちび
)
きながら
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
然
(
しか
)
し目に見えない将来の
恐怖
(
きようふ
)
ばかりに
満
(
みた
)
された
女親
(
をんなおや
)
の
狭
(
せま
)
い胸には
斯
(
かゝ
)
る
通人
(
つうじん
)
の
放任
(
はうにん
)
主義は
到底
(
たうてい
)
容
(
い
)
れられべきものでない。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
凡
(
およ
)
そ其半なるを
確
(
たしか
)
めたり、利根山奥は
嶮岨
(
けんそ
)
人
(
ひと
)
の入る能はざりし
為
(
た
)
め、
漫
(
みだ
)
りに其大を
想像
(
さう/″\
)
せしも、一行の探検に拠れば
存外
(
ぞんぐわい
)
にも其
狭
(
せま
)
きを
知
(
し
)
りたればなり
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
細き橋を渡り、
狭
(
せま
)
き
崖
(
がけ
)
を
攀
(
よ
)
ぢて篠田は伯母の軒端近く進めり、
綿糸
(
いと
)
紡
(
つむ
)
ぐ車の音
微
(
かす
)
かに聞こゆ、
彼女
(
かれ
)
は此の寒き深夜、老いの身の
尚
(
な
)
ほ働きつゝあるなり
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
しかし東京へ移ってから、子供が大ぜい生れたりして、
家内
(
やうち
)
が
狭
(
せま
)
くなった上に、貯財も少し出来て来たので、夫人のすすめで売家を一軒買うことにした。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
ところがだんだん進んで行くうちに僕たちは何だかお
互
(
たがい
)
の間が
狭
(
せま
)
くなったような気がして前はひとりで広い場所を
風野又三郎
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ハテナ!——と与の公、橋の下をのぞくと、
狭
(
せま
)
い
河原
(
かわら
)
、橋
杭
(
くい
)
のあいだに
筵
(
むしろ
)
を張って、お
菰
(
こも
)
さんの住まいがある。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
で子供が眼を覺ました時のやうに、眼をひツ
擦
(
こす
)
ツてゐると、誰かギシ/\音をさせて、
狭
(
せま
)
い
楷梯
(
はしご
)
を
登
(
のぼ
)
つて來る。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
狭
(
せま
)
い
前庭
(
まえにわ
)
に敷いた石に、しっとりと打ち水がしてあって、
濡
(
ぬ
)
れた石のいろが、かえってわびしかった。
山県有朋の靴
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
押入れのはめこみの中の
仏壇
(
ぶつだん
)
の前に、姑のまつが寝たっきりであった。その次に与平の寝床、
真中
(
まんなか
)
は子供二人の寝床。それでもう
狭
(
せま
)
い部屋はいっぱいになってしまう。
河沙魚
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
で、やがて娘は
路
(
みち
)
——路といっても人の足の
踏
(
ふ
)
む分だけを残して両方からは
小草
(
おぐさ
)
が
埋
(
うず
)
めている
糸筋
(
いとすじ
)
ほどの路へ出て、その
狭
(
せま
)
い路を源三と
一緒
(
いっしょ
)
に仲好く肩を
駢
(
なら
)
べて去った。
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
といって二十日も一月も晴天が続くと川の水が減少して鮎の
住
(
す
)
み
場
(
ば
)
が
狭
(
せま
)
くなりますのに硅藻が
余
(
あま
)
り
生長
(
せいちょう
)
し
過
(
すぎ
)
て
硬
(
こわ
)
くなりますから鮎はやっぱり餌に飢て味が悪くなります。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
また三つには、国際生活の緊密化に伴って、政治家も
狭
(
せま
)
い一国の限界を
超
(
こ
)
えて、大地域的または国際的な行動力と組織力を得ることが、たいせつな資質となりつつある。
政治学入門
(新字新仮名)
/
矢部貞治
(著)
日本においてワグナーのレコードが、必ずしも商業的に歓迎されないのは、まことにやむを得ないことではあるが、なんとはなしに、肩身の
狭
(
せま
)
さを感じないわけにはいかない。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
門から右のほうへ、港にそってのびている
狭
(
せま
)
い陸地には、古い建物がならんでいます。青銅の人は、
壁
(
かべ
)
のひくい、四角い窓と大きな屋根のある建物のところへ歩いていきました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
そんなことをいった日には世間が
狭
(
せま
)
くなるばかりだから一つ気を大きく持たせるべし。
良人教育十四種
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
それでも、
戟
(
ほこ
)
を失ったものは
車輻
(
しゃふく
)
を
斬
(
き
)
ってこれを持ち、
軍吏
(
ぐんり
)
は
尺刀
(
せきとう
)
を手にして防戦した。谷は奥へ進むに従っていよいよ
狭
(
せま
)
くなる。
胡卒
(
こそつ
)
は諸所の
崖
(
がけ
)
の上から大石を投下しはじめた。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
清三はまたいっそう快活になった友だちに対してなんだか肩身が
狭
(
せま
)
いような気がした。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
鎧
(
よろい
)
を着ると三十銭あがりだった。種吉の留守にはお辰が天婦羅を揚げた。お辰は存分に材料を
節約
(
しまつ
)
したから、祭の日通り掛りに見て、種吉は
肩身
(
かたみ
)
の
狭
(
せま
)
い想いをし、鎧の下を
汗
(
あせ
)
が走った。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
老婦人は
息子
(
むすこ
)
と
召使
(
めしつかい
)
たちに親しげにうなずいてみせました。それから、人々は老婦人を
狭
(
せま
)
い暗い
小路
(
こうじ
)
の中の、とある小さな家へ運んで行きました。そこにこの老婦人は住んでいました。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
それでいて
足音
(
あしおと
)
は
極
(
ご
)
く
静
(
しずか
)
で、
歩
(
ある
)
く
様子
(
ようす
)
は
注意深
(
ちゅういぶか
)
い
忍足
(
しのびあし
)
のようである。
狭
(
せま
)
い
廊下
(
ろうか
)
で
人
(
ひと
)
に
出遇
(
であ
)
うと、まず
道
(
みち
)
を
除
(
よ
)
けて
立留
(
たちどま
)
り、『
失敬
(
しっけい
)
』と、さも
太
(
ふと
)
い
声
(
こえ
)
で
云
(
い
)
いそうだが、
細
(
ほそ
)
いテノルでそう
挨拶
(
あいさつ
)
する。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
こんな
狭
(
せま
)
っくるしい
竹藪
(
たけやぶ
)
ん中で遊んだって、ちっとも面白かねえや! 都へ行きゃ、
綺麗
(
きれい
)
な
御所車
(
ごしょぐるま
)
が一杯通ってるんだぞ! 偉い人はみんな車に乗って御殿に行くんだ!
綺麗
(
きれい
)
な着物を着て
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
角楼は
石階
(
いしきだ
)
狭
(
せま
)
し
傍
(
わき
)
のぼる
高壁
(
たかかべ
)
の
内外
(
うちと
)
雪こごり積む
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
村といつても
狭
(
せま
)
いもの。
文学に現れたる東北地方の地方色:(仙台放送局放送原稿)
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
この
日
(
ひ
)
は、
町
(
まち
)
は、いつもと
異
(
こと
)
なって、いろいろの
夜店
(
よみせ
)
が、
大門
(
だいもん
)
の
付近
(
ふきん
)
から、
大通
(
おおどお
)
りにかけて、
両側
(
りょうがわ
)
にところ
狭
(
せま
)
いまで
並
(
なら
)
んでいました。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
土間につづいた三畳敷の部屋が、それだろうとも思ったが、それにしては少し
狭
(
せま
)
すぎた。その次に、もう一つかなりの広い畳敷があった。
次郎物語:01 第一部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
茶の間に近き六尺は
膳椀
(
ぜんわん
)
皿小鉢
(
さらこばち
)
を入れる戸棚となって
狭
(
せま
)
き台所をいとど狭く仕切って、横に差し出すむき出しの棚とすれすれの高さになっている。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
何処
(
どこ
)
まで歩いて行つても道は
狭
(
せま
)
くて土が黒く
湿
(
しめ
)
つてゐて、
大方
(
おほかた
)
は
路地
(
ろぢ
)
のやうに
行
(
ゆ
)
き
止
(
どま
)
りかと
危
(
あやぶ
)
まれるほど
曲
(
まが
)
つてゐる。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
太夫
(
たゆう
)
が
締
(
し
)
めて
踊
(
おど
)
ったとて、おせんの
色香
(
いろか
)
が
移
(
うつ
)
るという
訳
(
わけ
)
じゃァなし、
芸人
(
げいにん
)
のつれあいが、そんな
狭
(
せま
)
い
考
(
かんが
)
えじゃ、
所詮
(
しょせん
)
うだつは
揚
(
あ
)
がらないというものだ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
内緒部屋
(
ないしょべや
)
の障子の
桟
(
さん
)
には、絶えず波の影が揺らいでいた。すぐ裏手が、晩には
猪牙
(
ちょき
)
の客を迎える
狭
(
せま
)
い河だった。
春の雁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
狭
常用漢字
中学
部首:⽝
9画
“狭”を含む語句
狭隘
狭間
狭田
広狭
身狭乳母
手狭
桶狭間
狭苦
狭斜
矢狭間
偏狭
所狭
狭量
幅狭
長狭
身狭刀自
狭屋
狭穂姫
狭過
狭野
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