“猪牙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちょき61.3%
ちよき35.5%
ちよぎ3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ああ、そうですか。……六字に神田を出たとして、駕籠ならば小泉町、猪牙ちょきならば厩橋あたり。……ずぶ濡れになって、さぞ、弱っているだろう」
顎十郎捕物帳:14 蕃拉布 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
印南は嘗て蘭軒に猪牙ちよき舟のたいを求められて、たゞちに蛇目傘と答へたと蘭軒雑記に見えてゐるから、必ずや詩をも善くしたことであらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
天柱くだけ地維ちゐかくるかと思はるゝ笑ひ声のどよめき、仲之町の通りは俄に方角の変りしやうに思はれて、角町京町処々のはね橋より、さつさ押せ/\と猪牙ちよぎがゝつた言葉に人波を分くる群もあり
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)