“前庭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぜんてい43.8%
まえにわ18.8%
にわ12.5%
には6.3%
まえ6.3%
まへには6.3%
テラス6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と書きて贈りしその花にさふらふ。奥村氏の前庭ぜんてい紅木槿垣べにむくげがきひまつはりしもその花にさふらふ。翌日ははやほろほろと船室の中にべにこぼさふらふ
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
その年取った方は、前庭まえにわの乾いた土にむしろを敷いて、うしろむきに機台はただいに腰かけたが、トンと足をあげると、ゆるくキリキリと鳴ったのである。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
下人部屋だの、納屋だの、穴倉だのといった、明らかに老朽した建物の群れが前庭にわを満たしており、その両側には右と左に別の庭へ通ずる門が見えている。
教父クームはもう少々きこしめしてゐた。それは彼が荷馬車を曳いたまま二度も前庭にはを行きすぎてから、やうやく自分の家を見つけたことからみてもわかる。
剣士一統、矢鱈やたらに柄を叩いて敷台しきだいから前庭まえの植込み、各室へ通ずる板廊いたろうのあたりをガヤガヤ押し廻っていると
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
前庭まへには植込うゑこみには、きりしまがほんのりとのこつて、をりから人通ひとどほりもなしに、眞日中まつぴなか忍返しのびがへしのしたに、金魚賣きんぎようりおろして、煙草たばこかしてやすんでゐた。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
珈琲店カツフエ前庭テラスBoiボワ の池。
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)