“ぜんてい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
前庭36.8%
全体26.3%
前提15.8%
全艇5.3%
全逓5.3%
前定5.3%
前態5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
棟近むねちかやまかけて、一陣いちぢんかぜわたつて、まだかすかかげのこつた裏櫺子うられんじたけがさら/\と立騷たちさわぎ、前庭ぜんてい大樹たいじゆかへでみどりおさへてくもくろい。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「我慢しきれねえかね。そんなに痛かあねえはずだが。全体ぜんてい、髭があんまり、延び過ぎてるんだ」
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
又同時に尊い実験者であるところの私の亡友ぼうゆうY——が亡くなる少し前に、是非私に判断してれという前提ぜんていのもとに秘密に語った彼自身の驚くべき実験談なのでして、内容が内容だから
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
その秘密ひみつおかさゞる範圍内はんゐないおい略言りやくげんすると、この海底戰鬪艇かいていせんとうてい全艇ぜんていながさ百三十ヒートインチ幅員ふくいん中部横斷面ちゆうぶわうだんめんおいて二十二ヒートインチていかたちは、あだか南印度みなみインド蠻人ばんじんが、一撃いちげきもと巨象きよざうたほ
反対に、全逓ぜんていなどというところは、ストが有力な武器になる。そこでストをやる。問題は、この連中がもしストが武器にならずクビになるだけなら、ストはやらないということだ。
ヤミ論語 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
なぜと云ふに、僕の心の内で行はれてゐる事、即ち僕の「前定ぜんてい」とでも名づくべき或る物を、僕に示してくれる徴候は、その女の傍にゐる時一層明かに見えるからである。
不可説 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)
吾から玄蕃の返り新参を推挙して、松平家に対する太守丹後守の横意地をあおった溝口伊予は、一時の驚愕が過ぎると同時に、次にはこの処置と殿へのご前態ぜんていをどうしていいかに迷い出した。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)