“幅狭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はばぜま80.0%
はばせま20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
串戯じょうだんにしてもと、私は吃驚びっくりして、ことばも出ぬのに、女はすぐに幅狭はばぜまな帯を解いた。膝へ手繰たぐると、そでを両方へ引落ひきおとして、雪を分けるように、するりと脱ぐ。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……紡績らしいかすりの一枚着に、めりんす友染と、繻子しゅす幅狭はばぜまな帯をお太鼓に、上からひもでしめて、せた桃色の襷掛たすきがけ……などと言うより、かいな露呈あらわに、ひじを一杯に張って
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ここへ例の女の肩に手弱たおやかな片手を掛け、悩ましい体を、少し倚懸よりかかり、下に浴衣、上へ繻子しゅすの襟のかかった、縞物しまものの、白粉垢おしろいあかに冷たそうなのをかさねて、寝衣ねまきのままの姿であります、幅狭はばせまの巻附帯
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)