“無碍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むげ98.1%
むがい1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ブルッと動く太刀さきは見えても、容易に手元へ斬りこんで行かず、キラリと光流をひらめかす槍の穂も、無碍むげにはさっと突いてこない。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ふき子の内身からは一種無碍むげな光輝が溢れ出て、何をしている瞬間でもその刹那刹那が若い生命の充実で無意識に過ぎて行く。
明るい海浜 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
虚心坦懐きょしんたんかい、去るものを追わず、来るものは拒まずという、未練も執着もない無碍むがいな境地が私の心である。
亡び行く江戸趣味 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)