“吾輩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わがはい78.8%
こちとら6.1%
われら6.1%
おのれ3.0%
ごはい3.0%
ぼく3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それは外でもない。十三——いや、諸君、おどろいてはいけない。吾輩わがはいは、ここに極秘の独本土上陸作戦どくほんどじょうりくさくせん樹立じゅりつしようと思う者である」
「それはこの中請地村じゅううけじむら長兵衛ちょうべえという松師まつしに頼まれて、庭木戸の額を書いてやった返礼にもらったのだが、売買いにしたらなかなか吾輩こちとらの手に這入はいる品ではあるまい。」
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
プリニウスいわく、騾が人をるを止めんとならばしばしば酒を飲ませよと。誠に妙法で、騾よりも吾輩われらにもっともよく利く。
問合せ再回ふたゝび御縁ごえんむすばる樣致しますれば暫時く吾輩おのれにお預け下されませと思ひ入りてぞわびけるに長三郎は面を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
されども、これ愚人の計算にて、家業を荒廃し、堕落をすすむる魔言と謂ふべし。吾輩ごはいの惜む所は、餌代船賃に非ずして、職業を忘るゝ損害の大なるにあり。
研堂釣規 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
「しかし武男なんざ親父おやじが何万という身代をこしらえて置いたのだから、頑固だッて正直だッて好きなまねしていけるのだがね。吾輩ぼくのごときは腕一本——」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)