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吾輩
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わがはい
ふりがな文庫
“
吾輩
(
わがはい
)” の例文
「それは外でもない。十三——いや、諸君、
愕
(
おどろ
)
いてはいけない。
吾輩
(
わがはい
)
は、ここに極秘の
独本土上陸作戦
(
どくほんどじょうりくさくせん
)
を
樹立
(
じゅりつ
)
しようと思う者である」
独本土上陸作戦:――金博士シリーズ・3――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
吾輩
(
わがはい
)
は猫である」で先生は一足飛びに有名になってしまった。ホトトギス関係の人々の文章会が時々先生の
宅
(
うち
)
で開かれるようになった。
夏目漱石先生の追憶
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「こけ猿よ、とうとう
吾輩
(
わがはい
)
の手に来たナ。お前は知らずに、世にあらゆる災厄を流しておる。サ、もうどこへもやらんぞ、アハハハハハ」
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ただに流行なるが故にこの勢に乗ずべしとは
吾輩
(
わがはい
)
の主張するところでない。吾輩の主張は今回に始った事でなく二十年已来の所信であった。
平民道
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
この「倫敦消息」は後年の『
吾輩
(
わがはい
)
は
猫
(
ねこ
)
である』をどことなく
彷彿
(
ほうふつ
)
せしめるところのものがある。試みにその一節を載せて見る。
漱石氏と私
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
▼ もっと見る
「ねえ、君、わかるだろう、
吾輩
(
わがはい
)
が黙っているのは、あいつにいっさいの罪を負わせてやろうと思うからさ。まあ待ち給え、今にわかるよ」
ぶどう畑のぶどう作り
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
根津
(
ねず
)
の
大観音
(
だいかんのん
)
に近く、金田夫人の家や
二弦琴
(
にげんきん
)
の師匠や車宿や、ないし
落雲館
(
らくうんかん
)
中学などと、いずれも『
吾輩
(
わがはい
)
は
描
(
ねこ
)
である』の編中でなじみ越しの家々の間に
僕の昔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
独
(
ひと
)
りこれを
知
(
し
)
るものは
吾輩
(
わがはい
)
だよ。
而
(
そ
)
して
此
(
これ
)
を
救
(
すく
)
ふものも
又
(
また
)
吾輩
(
わがはい
)
でなければ
不可
(
いけな
)
い。
然
(
しか
)
も
彼
(
かれ
)
を
連
(
つ
)
れ
返
(
かへ
)
る
道
(
みち
)
は、
丁
(
ちやん
)
と
最
(
も
)
う
着
(
つ
)
いて
居
(
ゐ
)
るんだ。
唯
(
たゞ
)
少時
(
しばらく
)
の
辛抱
(
しんばう
)
です。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「動物たあ何ですか。その品が、
吾輩
(
わがはい
)
のポケットから出たから、吾輩が泥棒だというように言うが、全然、知らんこッてす。まったく、誰かそばにいた奴が」
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その年
閏
(
うるう
)
五月五日、
咸臨丸
(
かんりんまる
)
は
無事
(
ぶじ
)
に
帰朝
(
きちょう
)
し、
艦
(
かん
)
の
浦賀
(
うらが
)
に
達
(
たっ
)
するや、予が家の
老僕
(
ろうぼく
)
迎
(
むかい
)
に
来
(
きた
)
りし時、先生
老僕
(
ろうぼく
)
に向い、
吾輩
(
わがはい
)
留守中
(
るすちゅう
)
江戸において何か
珍事
(
ちんじ
)
はなきやと。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
珙一見して
即
(
すなわ
)
ち
趨
(
はし
)
って燕王の前に拝して
曰
(
いわ
)
く、殿下何ぞ身を軽んじて
此
(
ここ
)
に至りたまえると。燕王等笑って曰く、
吾輩
(
わがはい
)
皆護衛の士なりと。珙
頭
(
こうべ
)
を
掉
(
ふ
)
って
是
(
ぜ
)
とせず。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
(此論
吾輩
(
わがはい
)
才を
妬
(
ねた
)
み
誹論
(
はいろん
)
致し候様相聞え候ては不都合に御座候間決して他人へは御吹聴御無用に願奉り候。)老兄御草稿
御上木
(
ごじょうぼく
)
成され度き
御思召
(
おんおぼしめし
)
一盛事に御座候。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それから
再
(
ふたゝ
)
び
皆
(
みん
)
なが
集
(
あつま
)
つた
時
(
とき
)
に、ドード
鳥
(
てう
)
は
嚴
(
おごそ
)
かに
指環
(
ゆびわ
)
を
示
(
しめ
)
して、『
吾輩
(
わがはい
)
は
此
(
この
)
優美
(
いうび
)
なる
指環
(
ゆびわ
)
を
諸君
(
しよくん
)
の
受納
(
じゆなふ
)
せられんことを
望
(
のぞ
)
む』
此
(
この
)
短
(
みじか
)
い
演説
(
えんぜつ
)
が
濟
(
す
)
むと一
同
(
どう
)
拍手喝采
(
はくしゆかつさい
)
しました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
出発は八月十日、同行は差当り五人、蛮カラ画伯
小杉未醒
(
こすぎみせい
)
子、
髯
(
ひげ
)
の早大応援将軍
吉岡信敬
(
よしおかしんけい
)
子、日曜画報写真技師
木川専介
(
きがわせんすけ
)
子、本紙記者
井沢衣水
(
いさわいすい
)
子、それに病気揚句の
吾輩
(
わがはい
)
である。
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
かく云う
吾輩
(
わがはい
)
自身の事なんだが、おかげでこうして大学校の先生に納まりは納まったものの、正直のところ、考えまわしてみると吾輩は、一種の研究狂、兼誇大妄想狂に相違ないんだからね。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「犬の方でそう云うだろう、この奥様は
吾輩
(
わがはい
)
の装飾になるって」
蓼喰う虫
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「共和万歳!
吾輩
(
わがはい
)
もそのひとりだ。」
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
ちょうど先生が「
吾輩
(
わがはい
)
は
猫
(
ねこ
)
である」を書いていた時だから、さっそくそれを利用されて作中の人物のいたずら書きと結びつけたのであった。
自由画稿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
それでは改めて、
御挨拶
(
ごあいさつ
)
申し上げよう。
吾輩
(
わがはい
)
は、X大使である。クロクロ島の
酋長
(
しゅうちょう
)
黒馬博士
(
くろうまはかせ
)
に、
恐悦
(
きょうえつ
)
を申し上げる!
地球要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
かつこれでこそ孝道が分ったというものである。倫理的の行為は
吾輩
(
わがはい
)
議論だと思わない。実行だと思う。然るに今日の倫理の教え方は議論に流れ去っている。
今世風の教育
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
吾輩
(
わがはい
)
には
丁
(
ちやん
)
と
分
(
わか
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
位置
(
ゐち
)
も
方角
(
はうがく
)
も
残
(
のこ
)
らず
知
(
し
)
つてる、——
指
(
ゆびさ
)
して
言
(
い
)
へば、
土地
(
とち
)
のものは
残
(
のこ
)
らず
知
(
し
)
つてる。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
西洋人ですらくるくらいなら帝国臣民たる
吾輩
(
わがはい
)
は無論歓迎しなくてはならん、万歳の一つくらいは義務にも申して行こうとようやくの事で行列の中へ割り込んだ。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「露八君、楽屋で、奥さんがおよびだ。——
吾輩
(
わがはい
)
が代わっているから、ちょっと、行ってくれたまえ」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「見たまえ、諸君、こいつは鉄の棒よりも堅い。ところが、
吾輩
(
わがはい
)
は、かく申す吾輩は、それを膝で二つに折ってお目にかける。マッチ棒のように折ってお目にかける」
ぶどう畑のぶどう作り
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
安
後
(
のち
)
永楽七年に至りて自殺す。安等を
喪
(
うしな
)
いてより、南軍
大
(
おおい
)
に衰う。
黄子澄
(
こうしちょう
)
、
霊壁
(
れいへき
)
の敗を聞き、胸を
撫
(
ぶ
)
して
大慟
(
たいどう
)
して曰く、大事去る、
吾輩
(
わがはい
)
万死、国を誤るの罪を
贖
(
つぐな
)
うに足らずと。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
吾輩
(
わがはい
)
と一脈相通ずるところのある愉快なやつじゃ。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
吾輩
(
わがはい
)
が
總
(
すべ
)
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
夏目漱石先生にその話をしたらひどく喜ばれてその事件を「
吾輩
(
わがはい
)
は
猫
(
ねこ
)
である」の中の材料に使われた。
自由画稿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「それは察し給え。もし君の言に少しの嘘でもあったら、
吾輩
(
わがはい
)
の立場はどうなると思う?」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だが
吾輩
(
わがはい
)
の説によると、まず大丈夫と思う。第一に、地球へ他の遊星から来る
電磁波
(
でんじは
)
を、十年この方、世界の学者が研究しているが、その中には
符号
(
ふごう
)
らしいものが一つも発見せられない。
遊星植民説
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
はゝゝ、
大丈夫
(
だいじやうぶ
)
、
心配
(
しんぱい
)
は
無
(
な
)
いと
云
(
い
)
ふに、——お
浦
(
うら
)
の
所在
(
ありか
)
も、
救
(
すく
)
ふ
路
(
みち
)
も、すべて
掌
(
たなごゝろ
)
の
中
(
うち
)
に
在
(
あ
)
る。
吾輩
(
わがはい
)
が
掴
(
つか
)
んで
居
(
ゐ
)
る。
要
(
えう
)
は
唯
(
たゞ
)
掴
(
つか
)
んだ
此
(
こ
)
の
手
(
て
)
を
開
(
ひら
)
く
時間
(
じかん
)
を
待
(
ま
)
つ
事
(
こと
)
だ。——
今
(
いま
)
開
(
ひら
)
け、と
云
(
い
)
つても
然
(
さ
)
うは
不可
(
いか
)
ん。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
吾輩
(
わがはい
)
は大いに古賀君のためにこの転任を祝するのである。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
批評家の一人——
吾輩
(
わがはい
)
にはよくわかる。
ぶどう畑のぶどう作り
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
おいどんと呼ばわるどじょう
髭
(
ひげ
)
もあるし、
吾輩
(
わがはい
)
がと
肱
(
ひじ
)
を張る五ツ紋もある。一人として
薩弁
(
さつべん
)
か、土佐弁、
久留米弁
(
くるめべん
)
か、
訛
(
なま
)
りのない者はない。そして思いあがった得意さである。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吾輩
(
わがはい
)
は猫である。名前はまだ無い。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
撲
(
なぐ
)
るとか、殺すとかいう場合には、いくらでも
吾輩
(
わがはい
)
は先頭に立つが」
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吾
漢検準1級
部首:⼝
7画
輩
常用漢字
中学
部首:⾞
15画
“吾”で始まる語句
吾
吾人
吾家
吾々
吾妻橋
吾妻
吾儕
吾子
吾等
吾儘