“帰朝”のいろいろな読み方と例文
旧字:歸朝
読み方割合
きちょう55.6%
かえ11.1%
かへ11.1%
きてう11.1%
きぬ/″\11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてそのタチバナの名は、その常世とこよの国からはるばるとたずさ帰朝きちょうした前記の田道間守たじまもりの名にちなんで、かくタチバナと名づけたとのことである。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
彼女が海の外へ出ていてした仕事も、帰朝かえって来て当時の人に目新しい扮装ぶりを見せたのも、現今の女優のまだ赤ん坊であったころのことである。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
初め篠田如き者を迂濶うくわつに入会を許したのが君の失策である、如何どうだ、の新聞のくちは、政府だの資産あるものだのと見ると、事の善悪にかゝはらず罵詈讒謗ばりざんばうの毒筆をもてあそぶのだ、彼奴きやつ帰朝かへつて
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
竹村たけむらは一ねんたつかたゝないうちに、大久保おほくぼかへつてたのに失望しつばうしたが、大久保おほくぼ帰朝きてうさびしかつたことも、すくなからずかれいたましめた。
彼女の周囲 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
遺憾乍ら杉並木は無いが温泉の町より帰朝きぬ/″\の別れを告げて帰る赤シヤツと野だとを存分になぐる場所を求めて誰しもこの欅並木を見逃すものは無からう。
坊つちやん「遺蹟めぐり」 (新字旧仮名) / 岡本一平(著)