“撞着”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
どうちゃく71.1%
どうちやく17.8%
ぶつか2.2%
だうちやく2.2%
とうちゃく2.2%
どうづ2.2%
ぶつかる2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ことに内心の羅針盤らしんばんを欠いてるために、自家撞着どうちゃくをきたし、自己を破壊するようなことばかりをし、自己を否認しているのであった。
あらゆる悲喜、あらゆる事業、あらゆる思想、すべて皆な不自然であつた。自由を欲する——唯この一語にすら、かれはあらゆる矛盾と撞着どうちやくとを感じた。
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
矢張やっぱり私共でなければ出来ぬ高尚な事のように思って、しきりに若い女に撞着ぶつかりたがっているうちに、望む所の若い女が遂に向うから来て撞着ぶつかった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
怪しからぬ撞着だうちやくな咄だ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
わたくしはこの記事を作るに許多あまた障礙しょうがいのあることを自覚する。それは現存の人に言い及ぼすことがようやく多くなるに従って、忌諱ききすべき事に撞着とうちゃくすることもまた漸くしきりなることを免れぬからである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「つまりその砥石といしの上で刃物の撞着どうづいて、抜けないようにしたと云うのですな」
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
又直線的で反対の力が互に衝突する時は反射して走しる力の有様が曲線的に反対の力が来て互に撞着ぶつかる時よりおもしろくない。
ねじくり博士 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)