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撞着
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どうちやく
ふりがな文庫
“
撞着
(
どうちやく
)” の例文
あらゆる悲喜、あらゆる事業、あらゆる思想、すべて皆な不自然であつた。自由を欲する——唯この一語にすら、かれはあらゆる矛盾と
撞着
(
どうちやく
)
とを感じた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
は
即
(
すなは
)
ち
作者
(
さくしや
)
が
精神
(
せいしん
)
を
籠
(
こ
)
めて
脚色
(
きやくしよく
)
したるもの、
而
(
しか
)
して
其
(
その
)
殺人罪
(
さつじんざい
)
を
犯
(
おか
)
すに
至
(
いた
)
りたるも、
實
(
じつ
)
に
是
(
こ
)
れ、この
錯亂
(
さくらん
)
、この
調子
(
てふし
)
はづれ、この
撞着
(
どうちやく
)
より
起
(
おこ
)
りしにあらずんばあらず。
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
此
(
この
)
果断と云ひ抗抵と云ひ、
総
(
すべ
)
て前提の「物ふるれば縮みて避けんとす我心は臆病なり云々」の文字と
相
(
あひ
)
撞着
(
どうちやく
)
して
并行
(
へいかう
)
する
能
(
あた
)
はざる者なり。是れ著者の
粗忽
(
そこつ
)
に
非
(
あら
)
ずして何ぞや。
舞姫
(新字旧仮名)
/
石橋忍月
(著)
彼女がつひに精神の
破綻
(
はたん
)
を来すに至つた更に大きな原因は何といつてもその猛烈な芸術精進と、私への純真な愛に基く日常生活の営みとの間に起る矛盾
撞着
(
どうちやく
)
の悩みであつたであらう。
智恵子抄
(新字旧仮名)
/
高村光太郎
(著)
「
撞着
(
どうちやく
)
してゐるぢやありませんか」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
われ
曾
(
かつ
)
て粋と恋愛との関係を想ひて惑ひし事あり。そは旧作家の画き出せる粋なる者、真の恋愛とは異なる節多ければなり。粋と恋愛とは
何処
(
どこ
)
かの点に於て相
撞着
(
どうちやく
)
するかに思はるゝは非か。
粋を論じて「伽羅枕」に及ぶ
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
若し又劇外の詩人と劇内の詩人(従来の作者の如きもの)と職を異にして、劇外の詩人は専ら創作に従事し、劇内の詩人は之を舞台に適用するとせば、勢ひ相互の間に
撞着
(
どうちやく
)
を免かれざるべし。
劇詩の前途如何
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
建設すべき事業に於て、相
撞着
(
どうちやく
)
するところなき能はず。
明治文学管見:(日本文学史骨)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
“撞着”の意味
《名詞》
撞着(どうちゃく)
突き当たること。ぶつかること。
前後が一致しないこと。食い違うこと。
(出典:Wiktionary)
撞
漢検準1級
部首:⼿
15画
着
常用漢字
小3
部首:⽬
12画
“撞着”で始まる語句
撞着矛盾