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呈
>
てい
ふりがな文庫
“
呈
(
てい
)” の例文
ものすべて
腐爛美
(
ふらんび
)
を
呈
(
てい
)
して来たのである。現前の逸楽に世をあげて酔いしれている。——どうにもならないもの。それが今である。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
〔評〕
慶應
(
けいおう
)
三年九月、山内
容堂
(
ようだう
)
公は寺村
左膳
(
さぜん
)
、後藤
象
(
しやう
)
次郎を以て使となし、書を幕府に
呈
(
てい
)
す。曰ふ、中古以
還
(
くわん
)
、
政刑
(
せいけい
)
武門に出づ。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
コン吉は今日こそは
正当
(
まとも
)
な昼飯にありつけると、心情いささか
駘蕩
(
たいとう
)
たる趣きを
呈
(
てい
)
しかけて来たところ、アランベエル商会は、その町の入口で
ノンシャラン道中記:02 合乗り乳母車 ――仏蘭西縦断の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
すると、つぎに、その萩乃の
表情
(
かお
)
に、急激な変化がきた。眼はうるみをおびて輝き、
豊頬
(
ほうきょう
)
に
紅
(
くれない
)
を
呈
(
てい
)
して、ホーッ! と、肩をすぼめて長い溜息。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
室中
(
しつちゆう
)
に
入
(
い
)
る
以上
(
いじやう
)
は、
何
(
なに
)
か
見解
(
けんげ
)
を
呈
(
てい
)
しない
譯
(
わけ
)
に
行
(
い
)
かないので、
已
(
やむ
)
を
得
(
え
)
ず
納
(
をさ
)
まらない
所
(
ところ
)
を、わざと
納
(
をさ
)
まつた
樣
(
やう
)
に
取繕
(
とりつくろ
)
つた、
其場
(
そのば
)
限
(
かぎ
)
りの
挨拶
(
あいさつ
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
「こんなことは
滅多
(
めった
)
にないことだ。おお、ここに何か落ちているぞ。時計だ。懐中時計でメタルがついている。剣道
優賞牌
(
ゆうしょうはい
)
、黒田選手に
呈
(
てい
)
す——」
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そしてその
蕾
(
つぼみ
)
のまさに
綻
(
ほころ
)
びんとする
刹那
(
せつな
)
のものは、
円
(
まる
)
く
膨
(
ふく
)
らみ、今にもポンと音して
裂
(
さ
)
けなんとする姿を
呈
(
てい
)
している。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
とくに売春婦を選んだような観を
呈
(
てい
)
したのだといえば、一応説明にならないことはないが、ジャックは、ただ相手の娼婦を殺しただけでは満足せず
女肉を料理する男
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
郊外の
林地
(
りんち
)
田圃
(
でんぽ
)
に突入する処の、市街ともつかず
宿駅
(
しゅくえき
)
ともつかず、一種の生活と一種の自然とを配合して一種の光景を
呈
(
てい
)
しおる場処を描写することが
武蔵野
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
その皮膚の色は銅色を
呈
(
てい
)
し、あちこちから
膿
(
うみ
)
が流れていた。
顱頂部
(
ろちょうぶ
)
にある一掴みの髪が、紙のように白く変色しているのも、悪病のさせた業であろう。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
今
(
いま
)
は
死
(
し
)
を
待
(
ま
)
つばかりなり。
即
(
すなは
)
ち
難
(
なん
)
を
貴下
(
きか
)
の
許
(
もと
)
に
報
(
ほう
)
ず、
稻妻
(
いなづま
)
幸
(
さひはひ
)
に
死
(
し
)
せずして、
貴下
(
きか
)
に
此
(
この
)
書
(
しよ
)
を
呈
(
てい
)
するを
得
(
え
)
ば、
大佐
(
たいさ
)
よ、
乞
(
こ
)
ふ
策
(
はかりごと
)
を
廻
(
めぐ
)
らして
吾等
(
われら
)
の
急難
(
きふなん
)
を
救
(
すく
)
ひ
玉
(
たま
)
へ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
毎日
(
まいにち
)
透徹
(
とうてつ
)
した
空
(
そら
)
をぢり/\と
軋
(
きし
)
りながら
高熱
(
かうねつ
)
を
放射
(
はうしや
)
しつゝあつた
日
(
ひ
)
も
餘
(
あま
)
りに
長
(
なが
)
い
晝
(
ひる
)
の
時間
(
じかん
)
に
倦
(
う
)
まうとして、
空
(
そら
)
からさうして
地上
(
ちじやう
)
の
凡
(
すべ
)
てが
漸
(
やうや
)
く
變調
(
へんてう
)
を
呈
(
てい
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
そのときにはたしかに
精神
(
せいしん
)
に
異状
(
いじょう
)
を
呈
(
てい
)
しておった。なにを話してみようもなく、花前は口をきかなかった。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
恰
(
あだか
)
も
陸上
(
りくじよう
)
に
於
(
お
)
ける
洪水
(
こうずい
)
の
如
(
ごと
)
き
觀
(
かん
)
を
呈
(
てい
)
するので
山津浪
(
やまつなみ
)
と
呼
(
よ
)
ばれるようになつたものであらう。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
拝啓
(
はいけい
)
仕候
(
つかまつりそうろう
)
。
陳
(
のぶれ
)
ば過日
瘠我慢之説
(
やせがまんのせつ
)
と題したる
草稿
(
そうこう
)
一冊を
呈
(
てい
)
し候。
或
(
あるい
)
は御一読も
被成下
(
なしくだされ
)
候哉
(
そうろうや
)
。
瘠我慢の説:03 書簡
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
、
勝海舟
、
榎本武揚
(著)
之
(
これ
)
を
極端
(
きよくたん
)
に
誇張
(
こてう
)
する
結果
(
けつくわ
)
勢
(
いきほ
)
ひ
異形
(
いげう
)
の
相
(
さう
)
を
呈
(
てい
)
するので、
之
(
これ
)
が
私
(
わたし
)
のばけものゝ
定義
(
ていぎ
)
である。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
かくてはその
災害
(
さいがい
)
を待つに
同
(
おなじ
)
くして
本意
(
ほんい
)
に非ざれば、今より毎年
寸志
(
すんし
)
までの
菲品
(
ひひん
)
を
呈
(
てい
)
すべしとて、その後は
盆
(
ぼん
)
と
暮
(
くれ
)
に
衣物
(
いぶつ
)
金幣
(
きんへい
)
、或は予が特に
嗜好
(
しこう
)
するところの数種を
添
(
そ
)
えて
※
(
おく
)
られたり。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
おお美わしのおとめよ、と
賽銭
(
さいせん
)
に、二百金、現に三百金ほどを包んで、袖に
呈
(
てい
)
するものさえある。が、お誓はいつも、そのままお帳場へ持って下って、おかみさんの前で、こんなもの。
灯明之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
で、そのバタの光沢と
金箔
(
きんぱく
)
、銀箔及び五色の色に映ずるところの幾千万の
燈明
(
とうみょう
)
とが互いに相照すその美しさは、ほとんどこの世の物とも思えないほどの
壮観
(
そうかん
)
及び美観を
呈
(
てい
)
して居るです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
しかし表構えはただ「久兵衛」と書いてあるのみ、寿司屋ともなんとも表現していない。なに知らぬ者にはちょっと飛び込みにくい
様相
(
ようそう
)
を
呈
(
てい
)
し、
遅疑逡巡
(
ちぎしゅんじゅん
)
、
終
(
つい
)
には素通りする者も少なくなかろう。
握り寿司の名人
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
ト僕ガ言つてはヤツパリ
広目屋臭
(
ひろめやくさ
)
い、
追
(
おい
)
て
悪言
(
あくげん
)
を
呈
(
てい
)
するこれは
前駆
(
ぜんく
)
さ、
齷齪
(
あくせく
)
するばかりが
平民
(
へいみん
)
の能でもないから、今一段の
風流
(
ふうりう
)
気
(
き
)
を
加味
(
かみ
)
したまへ
但
(
たゞ
)
し
風流
(
ふうりう
)
とは
墨斗
(
やたて
)
、
短冊
(
たんざく
)
瓢箪
(
へうたん
)
の
謂
(
いひ
)
にあらず(十五日)
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
文鳥のような鳥は鼻孔がむしろ嘴の根元の隆起部に大きく露出していてまるで違った景観を
呈
(
てい
)
している。ウソの黒
頭巾
(
ずきん
)
の頭は角刈のようにさっと平らにそげている。これはややクマタカじみている。
木彫ウソを作った時
(新字新仮名)
/
高村光太郎
(著)
一坪の
厨
(
くりや
)
は活気を
呈
(
てい
)
して
鰯
(
いわし
)
を焼く匂いが僕の
生唾
(
なまつば
)
を
誘
(
さそ
)
った。
魚の序文
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
本官に
於
(
おい
)
て大いに同情を
呈
(
てい
)
する。
ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
あのとき、すぐに宮内が
馳
(
か
)
けつけて引き分けてくれたからこそ、かれの頭が多少のでこぼこを
呈
(
てい
)
しただけですんでいる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
教場のしくじりが生徒にどんな
影響
(
えいきょう
)
を
与
(
あた
)
えて、その影響が校長や教頭にどんな反応を
呈
(
てい
)
するかまるで
無頓着
(
むとんじゃく
)
であった。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
もっともその土間には、少年の背がかくれるほどの
丈
(
たけ
)
の長い
雑草
(
ざっそう
)
がおいしげっていて、
荒涼
(
こうりょう
)
たる光景を
呈
(
てい
)
していた。
骸骨館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
英色に
塗
(
ぬ
)
られるか、仏色を帯びるか、独色を
呈
(
てい
)
するか、つまり将来の対トルコ関係がいま決定されるといっていい。
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
球根もきわめて大きく、
鱗片
(
りんぺん
)
も大形で肉厚く黄色を
呈
(
てい
)
し、食用ユリとしても上位を
占
(
し
)
むるものといってよろしい。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
洪水
(
こうずゐ
)
の
去
(
さ
)
つた
後
(
あと
)
は、
丁度
(
ちやうど
)
過激
(
くわげき
)
な
精神
(
せいしん
)
の
疲勞
(
ひらう
)
から
俄
(
にはか
)
に
老衰
(
らうすゐ
)
した
者
(
もの
)
の
如
(
ごと
)
く、
半死
(
はんし
)
の
状態
(
じやうたい
)
を
呈
(
てい
)
した
草木
(
さうもく
)
は
皆
(
みな
)
白髮
(
はくはつ
)
に
變
(
へん
)
じて
其
(
そ
)
の
力
(
ちから
)
ない
葉先
(
はさき
)
を
秋風
(
あきかぜ
)
に
吹
(
ふ
)
き
靡
(
なび
)
かされた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
緑蔭に紅葉に、さまざまの光景を
呈
(
てい
)
するその妙はちょっと西国地方また東北の者には解しかねるのである。
武蔵野
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
しかもこの
鎔岩
(
ようがん
)
が
流動
(
りゆうどう
)
して
種々
(
しゆ/″\
)
の
奇觀
(
きかん
)
を
呈
(
てい
)
するので、
觀光客
(
かんこうきやく
)
を
絶
(
た
)
えずひきつけてゐる。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
その休みの時分に寺に行って見ると、実に驚くばかりの有様を
呈
(
てい
)
して居る。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
その上に新書生が入門するとき先生
家
(
か
)
に
束脩
(
そくしゅう
)
を納めて同時に塾長へも
金
(
きん
)
貳朱
(
にしゅ
)
を[#「貳朱を」は底本では「※朱を」]
呈
(
てい
)
すと規則があるから、一箇月に入門生が三人あれば塾長には
一分
(
いちぶ
)
二朱の収入
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
また婦人の方より
恁
(
かく
)
と知りつつ争つて
媚
(
こび
)
を捧げ、色を
呈
(
てい
)
する。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
期せずして、深夜の長屋会議の光景を
呈
(
てい
)
している。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
こういう特異な人物は、そう沢山にあろうはずはないが、どんな
乱麻
(
らんま
)
と
暗澹
(
あんたん
)
を
呈
(
てい
)
している時流の中でも、かならずどこかにいることはいるのである。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
花は芍薬に比べるとすこぶる貧弱だが、その果実はみごとなもので、
熟
(
じゅく
)
して
裂
(
さ
)
けると、その内面が
真赤色
(
しんせきしょく
)
を
呈
(
てい
)
しており、きわめて美しい
特徴
(
とくちょう
)
を
現
(
あらわ
)
している。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
いずれもその生殖器が斬り
割
(
さ
)
かれ、
刳
(
えぐ
)
り出され、そこから手を
挿入
(
そうにゅう
)
して大腸、内部生殖器官、その他の
臓物
(
ぞうもつ
)
が引き出されてあって、まことに正視に耐えない光景を
呈
(
てい
)
しているのである。
女肉を料理する男
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
阿蘇
(
あそ
)
はこの
百年
(
ひやくねん
)
ぐらゐの
間
(
あひだ
)
、
平均
(
へいきん
)
十一年目
(
じゆういちねんめ
)
に
活動
(
かつどう
)
を
繰返
(
くりかへ
)
してゐるが、それはその
三
(
みつ
)
つの
池
(
いけ
)
のいづれかゞ
活氣
(
かつき
)
を
呈
(
てい
)
するに
因
(
よ
)
るものである。
然
(
しか
)
しながら、
稀
(
まれ
)
には
外
(
ほか
)
の
場所
(
ばしよ
)
から
噴
(
ふ
)
き
出
(
だ
)
すこともある。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
煉瓦
(
れんが
)
などが、ボールほどの大きさに
砕
(
くだ
)
かれ、
天井裏
(
てんじょううら
)
を
露出
(
ろしゅつ
)
し、
火焔
(
かえん
)
に焦げ、地獄のような
形相
(
ぎょうそう
)
を
呈
(
てい
)
していたが、その他の町では、
土嚢
(
どのう
)
の山と防空壕の
建札
(
たてふだ
)
と高射砲陣地がものものしいだけで
英本土上陸戦の前夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その玉子を四つずつ左右の
袂
(
たもと
)
へ入れて、例の
赤手拭
(
あかてぬぐい
)
を
肩
(
かた
)
へ乗せて、
懐手
(
ふところで
)
をしながら、
枡屋
(
ますや
)
の
楷子段
(
はしごだん
)
を登って山嵐の
座敷
(
ざしき
)
の障子をあけると、おい有望有望と
韋駄天
(
いだてん
)
のような顔は急に活気を
呈
(
てい
)
した。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
何
(
なん
)
と、
此
(
こ
)
の
糠河豚
(
ぬかふぐ
)
を、
紅葉先生
(
こうえふせんせい
)
に
土産
(
みやげ
)
に
呈
(
てい
)
した
男
(
をとこ
)
がある。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
何となれば、
御着
(
ごちゃく
)
の小寺もまた、村重と
呼応
(
こおう
)
して、現在、あきらかに
逆心
(
ぎゃくしん
)
を示しておるものを、何で、官兵衛をさし向けて、今更、村重に意見を
呈
(
てい
)
そうや
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ああア、そこで新学期の始めに一つ、クラス全体に
苦言
(
くげん
)
を
呈
(
てい
)
しておく。
新学期行進曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そこで、士官連が是公に向って、今夜の会は大成功であるとか、非常に
盛
(
さかん
)
であったとか、口々に賛辞を
呈
(
てい
)
したものだから、是公はやむをえず、
大声
(
たいせい
)
を振り
絞
(
しぼ
)
って
gentlemen
(
ゼントルメン
)
! と叫んだ。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
なんら精神的反応を
呈
(
てい
)
さずに報告はいつもネガチヴだった。
浴槽の花嫁
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
深刻な苦労を経て来たその筋骨は、たとえば
岩礁
(
がんしょう
)
に
生
(
は
)
えている
痩
(
や
)
せ
松
(
まつ
)
か、風雪に痛めつけられて来た
矮梅
(
わいばい
)
の如き感じで、強くはあるがもう人間の
老成
(
ろうせい
)
を
呈
(
てい
)
していた。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
驚異軍艦から左の方へ千メートルばかり
放
(
はな
)
れたところの海面か、どういうわけか、むくむくと盛りあがってきて、それは
恰
(
あたか
)
も、小さい
爆雷
(
ばくらい
)
が海中かなり深いところで爆発したような光景を
呈
(
てい
)
した。
不沈軍艦の見本:――金博士シリーズ・10――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ずいぶん危険な現象を
呈
(
てい
)
するに至るのです。
私の個人主義
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
呈
常用漢字
中学
部首:⼝
7画
“呈”を含む語句
露呈
進呈
贈呈
呈上
呈示
捧呈
呈出
比斯呈利
露呈症
謹呈
祈平癒呈
白絹帳中皓體畢呈
献呈本
捧呈文
呈書
呈供
呈与