“建札”の読み方と例文
読み方割合
たてふだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かの新聞で披露ひろうする、諸種の義捐金ぎえんきんや、建札たてふだひょうに掲示する寄附金の署名が写実である時に、これは理想であるといってもかろう。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
トラックは、それからしばらく走ったが、やがて「防空壕アリ」と建札たてふだのあるビルディングのところまで来ると、ぴたりと停った。
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
わたしは「龍」と云ふ小説を書いた時、「虫の垂衣たれぎぬをした女が一人ひとり建札たてふだの前に立つてゐる」と書いた。そののち或人の注意によると、虫の垂衣たれぎぬが行はれたのは、鎌倉時代以後ださうである。
点心 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)