“定(てい)” の例文
然(しか)るに金解禁(きんかいきん)が出來(でき)れば、爲替相場(かはせさうば)は殆(ほとん)ど一定(てい)不動(ふどう)のものになつて外國(ぐわいこく)の金利(きんり)、内地(ないち)の金利(きんり)の動(うご)きの爲(ため)に、多少(たせう)の動(うご)きはあるが
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
小供の時、疱瘡に罹つたのと、それに引き続いて耳の病気に冒されたので、幸か不幸か、彼は彼の既定(てい)の行路を全然見捨てなければならなくなつた。
点頭録 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
名詞(めいし)=One who has no fixed residence(一定(てい)の住所(ぢうしよ)を持(も)たぬ人(ひと))
与力の孫は、名を定(てい)といい、囚人からも世間からも、慈悲心のある良吏として、慕われていた。綽名(あだな)といえば良いほうにはつけないものだが“仏孫子(ほとけのそんさん)”といえば知らぬものはない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
男女(なんによ)が入(い)り交(まじ)つて太鼓(たいこ)を中央(ちうあう)に輪(わ)を描(ゑが)いて居(ゐ)る。それが一定(てい)の間隔(かんかく)を措(お)いては一同(どう)が袋(ふくろ)の口(くち)の紐(ひも)を引(ひ)いた樣(やう)に輪(わ)が蹙(しぼ)まつて、ぱらり/\と手拍子(てびやうし)をとつて、復(また)以前(いぜん)のやうに擴(ひろ)がる。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
藥屋(くすりや)が主(しゆ)の寫眞材料店(しやしんざいれうてん)、名刺(し)形(かた)の乾(かん)板の半(はん)ダース、現像液(げんぞうえき)に定(てい)着液(えき)、皿(さら)、赤色燈(とう)、それだけは懇願(こんぐわん)の末(すゑ)、祖(そ)母から資(し)金を貰(もら)つたのだつたが、胸(むね)を躍(をど)らせながら、押(おし)入へもぐり込(こ)んで乾(かん)板を裝置(そうち)して
先(ま)づ物價(ぶつか)の關係(くわんけい)から見(み)れば殆(ほとん)ど一定(てい)不動(ふどう)のものと見(み)て宜(よ)い位(くらゐ)の僅(わづ)かの動(うご)きとなる。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
これは四分(ぶ)乃至(ないし)六分(ぶ)の輸入關税(ゆにふくわんぜい)と同樣(どうやう)の保護(ほご)を或(あ)る種(しゆ)の工業(こうげふ)に對(たい)して與(あた)へつゝあつたもので、金解禁(きんかいきん)によつて爲替相場(かはせさうば)が騰貴(とうき)し又(また)一定(てい)する爲(た)めに過去(くわこ)數年間(すうねんかん)得(え)つゝありしこの保護(ほご)を失(うしな)ふことゝなるが
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)