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躰
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てい
ふりがな文庫
“
躰
(
てい
)” の例文
此
(
こ
)
の
親仁
(
おやぢ
)
、
破
(
やぶ
)
れ
簑
(
みの
)
の
毛
(
け
)
を
垂
(
た
)
らして、しよぼりとした
躰
(
てい
)
で、ひよこひよこと
動
(
うご
)
いて
来
(
き
)
て、よたりと
松
(
まつ
)
の
幹
(
みき
)
へ
凭
(
より
)
かゝつて、と
其処
(
そこ
)
へ
立
(
た
)
つて
留
(
と
)
まる。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「それは
濟
(
す
)
みませんでしたのね。
私
(
わたし
)
はまた
此樣
(
こん
)
な天氣で氣が
欝々
(
うつ/\
)
して
爲樣
(
しやう
)
が無かツたもんですから、それで。」と何か
氣怯
(
きおそれ
)
のする
躰
(
てい
)
で
悸々
(
おど/\
)
しながらいふ。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
罷出
(
まかりいで
)
候はゞ、奇特御座候とも、余命
無御座候
(
ござなくさふらふ
)
。まして我等
躰
(
てい
)
之者罷出、何之奇特も御座
有間敷候得
(
あるまじくさふらへ
)
は、罷出
無詮義
(
せんなきぎ
)
と存候。当世は
有様
(
ありやう
)
正直を
申
(
まをし
)
て、用に
立申儀
(
たちまをすぎ
)
にて無御座候。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
君
(
きみ
)
ゆゑこそ
可惜
(
あたら
)
青年
(
わかもの
)
一人
(
ひとり
)
、
此處
(
こヽ
)
にかく
淺
(
あさ
)
ましき
躰
(
てい
)
たらくと、
窓
(
まど
)
の
小笹
(
をざヽ
)
を
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
そよとも
告
(
つ
)
げねば、
知
(
し
)
らぬ
令孃
(
ひめ
)
は
大方
(
おほかた
)
部屋
(
へや
)
に
籠
(
こも
)
りて、
琴
(
こと
)
の
音
(
ね
)
などにいよいよ
心
(
こヽろ
)
を
腦
(
なや
)
まさせけるが
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
寄席
(
よせ
)
の
高座
(
こうざ
)
で、がんどうの明りに、えごうく浮き出てくる妖怪の顔や、角帯をキュッとしごいて、赤児の泣き声を聴かせるといった
躰
(
てい
)
の——そうしたユーモラスな怖ろしさではなかった。
人魚謎お岩殺し
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
▼ もっと見る
ト聞くと等しく文三は
駭然
(
ぎょっ
)
としてお勢の顔を
目守
(
みつめ
)
る。されど
此方
(
こなた
)
は平気の
躰
(
てい
)
で
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「
忘
(
わす
)
れもしない、
温泉
(
をんせん
)
へ
行
(
ゆ
)
きがけには、
夫婦
(
ふうふ
)
が
腕車
(
くるま
)
で
通
(
とほ
)
つた
並木
(
なみき
)
を、
魔物
(
まもの
)
が
何
(
ど
)
うです、……
勝手次第
(
かつてしだい
)
な
其
(
そ
)
の
躰
(
てい
)
でせう。」
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「嫌な天氣だな。」と俊男は、
奈何
(
いか
)
にも
倦
(
う
)
んじきツた
躰
(
てい
)
で、
吻
(
ほ
)
ツと
嘆息
(
ためいき
)
する。「そりや
此樣
(
こん
)
な不快を與へるのは自然の威力で、また權利でもあるかも知れん。 ...
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
さりながら事ごとに怒りつける訳にもゆかねば、なるだけは知らぬ
躰
(
てい
)
をして、平気をつくりて、むづかしき顔をして
遣
(
や
)
り過ぎる心なれど、さし向ひて物などを問はれたる時の当惑さ
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
物の
序
(
ついで
)
に
云々
(
しかじか
)
と叔母のお政に話せばこれもまた当惑の
躰
(
てい
)
。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
中
(
なか
)
には
巡査
(
じゆんさ
)
も
交
(
まじ
)
つたが、
早
(
は
)
や
壕
(
ほり
)
の
向
(
むか
)
ふの
高
(
たか
)
い
石垣
(
いしがき
)
の
上
(
うへ
)
に、
森
(
もり
)
の
枝
(
えだ
)
を
伝
(
つた
)
ふ
躰
(
てい
)
の
雪枝
(
ゆきえ
)
の
姿
(
すがた
)
を、
小
(
ちひ
)
さな
鳥
(
とり
)
に
成
(
な
)
つて、
雲
(
くも
)
に
入
(
い
)
り
行
(
ゆ
)
く、と
視
(
なが
)
めたであらう。……
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
其樣
(
そん
)
なに
私
(
わたし
)
が
憎
(
にく
)
いんですか。憎いなら憎いやうに………」と
嚇
(
かつ
)
とした
躰
(
てい
)
で、突ツかゝり
氣味
(
ぎみ
)
になると
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
勝手にやつて見ませうと
態
(
わざ
)
とすねて、むつと
顔
(
がほ
)
をして見せるに、野沢さんは本当にどうか
遊
(
あそば
)
していらつしやる、何がお気に障りましたのとお縫はうつくしい眉に
皺
(
しわ
)
を寄せて心の
解
(
げ
)
しかねる
躰
(
てい
)
に
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ト少し得意の
躰
(
てい
)
。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
赤十字社とか看護員とかッて、べらんめい、漢語なんかつかいやあがって、何でえ、
躰
(
てい
)
よく言抜けようとしたって駄目だぜ。おいらアみんな
知
(
しっ
)
てるぞ、間抜めい。
海城発電
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
勝手
(
かつて
)
にやつて
見
(
み
)
ませうと
態
(
わざ
)
とすねて、むつと
顏
(
かほ
)
をして
見
(
み
)
せるに、
野澤
(
のざわ
)
さんは
本當
(
ほんたう
)
にどうか
遊
(
あそば
)
していらつしやる、
何
(
なに
)
がお
氣
(
き
)
に
障
(
さわ
)
りましたのとお
縫
(
ぬひ
)
はうつくしい
眉
(
まゆ
)
に
皺
(
しわ
)
を
寄
(
よ
)
せて
心
(
こゝろ
)
の
解
(
げ
)
しかねる
躰
(
てい
)
に
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その
悪済
(
わるす
)
ましが気に喰はねえんだい。赤十字社とか看護員とかツて、べらんめい、漢語なんかつかいやあがつて、何でえ、
躰
(
てい
)
よく言抜けやうとしたつて
駄目
(
だめ
)
だぜ。おいらア
皆
(
みん
)
な知てるぞ、
間抜
(
まぬけ
)
めい。
海城発電
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
太吉々々
(
たきち/\
)
と
呼立
(
よびたて
)
るほかには
何
(
なん
)
の
能
(
のう
)
なく
情
(
なさけ
)
なき
躰
(
てい
)
なり。
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“躰(
体
)”の解説
体(體、躰、躯、身体、からだ)、身体(しんたい)は、生物学的かつ文化的に規定された、有機体としての人間や動物の構造を指す。人間は身体を通じて世界を経験し、世界を構成する。
(出典:Wikipedia)
躰
部首:⾝
12画
“躰”を含む語句
身躰
一躰
勿躰
躰躯
五躰
容躰
正躰
大躰
魚躰
死躰
肉躰
躰力
躰臭
躰質
全躰
同躰
躰当
船躰
躰温
躰格
...