“全躰”の読み方と例文
読み方割合
ぜんたい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぬまは、其時分そのじぶんからうごす……呼吸いき全躰ぜんたいかよふたら、真中まんなかから、むつくときて、どつと洪水こうずゐりはせぬかとおも物凄ものすごさぢや。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
オヤ善かッたかい、そうかい、運の善方いいかた何方どっちへ廻ッてもいいんだネー。それというが全躰ぜんたいあの方は如才がなくッて発明で、ハキハキしてお出でなさるからだヨ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
去る頃此滝の石を取よせし人ありて見るに、常の石にあらず全躰ぜんたい鐘乳しようにうなり、木の葉など石中にふくむすなはち石なり。雲林石譜うんりんせきふにいふ鐘乳しようにう転化てんくわして石になるならん云云。