“全速力”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぜんそくりょく36.4%
フルスピード27.3%
ぜんそくりよく18.2%
フル9.1%
フル・スピード9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
全速力ぜんそくりょくで走ってる汽車をとめるのは、よういなことではありません。あまりきゅうにとめますと、脱線だっせんしてひっくりかえる心配しんぱいがあります。
ばかな汽車 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
イヤモウ……みんな青くなったの候のって……覚悟の前とか何とか、大きな事を云っていた船長が、日本人の癖にイの一番に慌て出して、全速力フルスピード新嘉坡シンガポール引返ひっかえすと云い出したもんだ。
焦点を合せる (新字新仮名) / 夢野久作(著)
電光艇でんくわうてい必要ひつえうなる十二の秘密藥液ひみつやくえき凖備じゆんびして、たゞちに暗號電報あんがうでんぽうをもつて本國ほんごく政府せいふ許可きよかけ、全速力ぜんそくりよくをもつて橄欖島かんらんたうむかこと出來できます、さらば!。
「まだ在ります。全速力フルで四五日分……」
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
品川方面ゆきの省線電車が新宿しんじゅく代々木よよぎ原宿はらじゅく渋谷しぶやて、エビス駅を発車し次の目黒駅へ向けて、およそその中間と思われる地点を、全速力フル・スピードで疾走していた。
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)