“フル”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:ふる
語句割合
25.0%
18.8%
12.5%
布留12.5%
全速力6.3%
密着6.3%
6.3%
6.3%
最大限6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、さう言ふ物語りはあつても、それは唯、此里の語部カタリベウバの口に、さう傳へられてゐる、と言ふに過ぎぬフル物語りであつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
つまわかれの物語のあはれは、日本人が記録書を持つた時代には、既に知り尽し、聞きフルして居た。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
地下ヂゲビトの歌よみが、おれの三十になつたばかりの頃、「昔見しフルき堤は、年深み…年深み、池の渚に、水草ミクサ生ひにけり」
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
其為に、隣国・隣邑の名を連ねて呼ぶので、大地名の下に小地名を並べるのではない。布留フルが多いから、石上の傍の布留と言へば間違ひはない。
日本文章の発想法の起り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「まだ在ります。全速力フルで四五日分……」
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ふゆに、殖ゆは勿論触るを兼ねて、密着フルの意をも持つてゐるのだ。鎮魂式には、外来の威霊が新しい力で、身につき直すと考へた。
正宗の大刀のよりも、国のため するどき筆の鉾フルひみむ
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
知る人のなくなるが多きフルさとに、ひとりあるヲヂ 千代もかくもが
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)