こらへ)” の例文
こらへて居る中すで寅刻なゝつかねも聞え月はこずゑの間にあらはれ木の間/\も現々あり/\茶店さてんの中まで見えすくゆゑ安五郎は不※ふと此方こなた
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こらへて吉兵衞漸々やう/\起上おきあがり大事をかゝへし身の爰にてむなしく凍死こゞえしなんも殘念ざんねんなりと氣をはげまし四方を見廻みまはせば蔦葛つたかつらさがりてあるを見付是ぞ天のあたへなりと二しなの包みを脊負せおひまとふ葛を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
とら此乞食このこじきめと人中ひとなかにて散々さん/″\のゝしはづかしめければ今は四郎右衞門もはらすゑかね大いにいきどほりけれどもとてもうでづくにてはかながたしと思ひ其日もこらへて歸りしが不※ふと心付こゝろづき日來ひごろ信心しんじんなす金毘羅こんぴら祈誓きせい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)