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括
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くび
ふりがな文庫
“
括
(
くび
)” の例文
無口で快活でとき/″\
瓢軽
(
ひょうきん
)
なことを言います。薄桃色にやゝ青味のさしているいゝ身体をして胸の筋肉なぞは
希臘
(
ギリシャ
)
彫刻のように
括
(
くび
)
れています。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
老人はいながら、顔の向を
後
(
うしろ
)
へ変える。
捩
(
ねじ
)
れた
頸
(
くび
)
に、行き所を失った肉が、三筋ほど
括
(
くび
)
られて肩の方へ
競
(
せ
)
り出して来る。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ひがしの北山、前面の
肩衝山
(
かたつきやま
)
、ほか幾ツもの小さい
嶂巒
(
しょうらん
)
や峰が、ふところの襟もとをなしていて、麓からの中津原道、観心寺道、ほか一道の三ツを峡門の口で
括
(
くび
)
ッているのである。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
またアシの葉には他の禾本類の葉と同じく先の方に少しの
括
(
くび
)
れがある。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
勘次
(
かんじ
)
はつく/″\と
中間
(
ちうかん
)
の
痛
(
いた
)
く
痩
(
や
)
せて
括
(
くび
)
れた
俵
(
たわら
)
を
見
(
み
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
少し眼尻が下り、
媚
(
こ
)
びて居るのか
嘲
(
あざけ
)
って居るのか
愁
(
うれ
)
えて居るのか判らない大きな眼、丸味を帯びて小さい権威を
揮
(
ふる
)
って居る鼻、
括
(
くび
)
れた余りが
綻
(
ほころ
)
びかけて居る唇。
ドーヴィル物語
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
かの女の小児型の足が二つ
毬
(
まり
)
のように
弾
(
は
)
ずんだ。よく見ればそれに
大人
(
おとな
)
の筋肉の
隆起
(
りゅうき
)
がいくらかあった。それを地上に落ち付けると
赭茶
(
あかちゃ
)
の
駒下駄
(
こまげた
)
の
緒
(
お
)
の
廻
(
まわ
)
りだけが
括
(
くび
)
れて血色を寄せている。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
小田島は「やあ」と日本語で云って仕舞った——イベットの服装は
襞
(
ひだ
)
がゴシック風に重たく
括
(
くび
)
れ、ラップの金銀の
箔
(
はく
)
が
警蹕
(
けいひつ
)
の音をたてて居る。その下から夜会服の銀一色が、
裳
(
も
)
を細く曳いて居る。
ドーヴィル物語
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
事実、柚木はもとよりいい体格の青年が、ふーっと
膨
(
ふく
)
れるように脂肪がついて、坊ちゃんらしくなり、茶色の瞳の眼の
上瞼
(
うわまぶた
)
の
腫
(
は
)
れ具合や、
顎
(
あご
)
が二重に
括
(
くび
)
れて来たところに
艶
(
つや
)
めいたいろさえつけていた。
老妓抄
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
括
常用漢字
中学
部首:⼿
9画
“括”を含む語句
引括
一括
総括
概括
綜括
括弧
括枕
締括
下括
括頤
括袴
縄括
見括
包括
括猿
括緒
綜括的
髷括
統括
箭括
...