“一括”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっかつ33.3%
ひとから26.7%
ひとくく20.0%
ひとくくり20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と云って、主は戸棚とだなから一括いっかつした手紙はがきを取り出し、一枚ずつめくって、一枚のはがきを取り出して見せた。まさしく其人の名がある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「鍋、米、塩、味噌。……酒もすこしありたいな、何でもよい、くりやにある食い物を一括ひとからげにして持って来ておくれ。杖に差して、二人でかついで行こう」
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は細君から受取った一括ひとくくりの書付を手に載せたまま、ぼんやり時代の付いた紙の色を眺めた。それから何も意味なしに、裏表を引繰返して見た。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
矢野は細面手ほそおもての色黒い顔に、こしゃこしゃした笑いようをしながら、くたびれたような安心したようなふうで、大儀たいぎそうに片手に毛布と鞄との一括ひとくくりを持ち
廃める (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)