“廻廊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かいろう62.5%
くわいらう12.5%
わたどの6.3%
わたり6.3%
ギャラリイ6.3%
ベランダ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、長い廻廊かいろうの屋根から、人気ひとけのない庭へ飛び下りると、たちまち四五人の警護けいごの侍に、望みの通りからめられました。その時です。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
つてとほつた人間にんげんそであふりに、よた/\とみな左右さいうつた、なかには廻廊くわいらうたふれかゝつて、もぞ/\とうごくのもある。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
舞ぎぬの袂に声をおほひけりここのみ闇の春の廻廊わたどの
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
春日の夕闇の廻廊わたり行くほどはほのあかりありて霧の春雨
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
長い廻廊ギャラリイに足踏みもならぬほど、うずたかく盛り上ったように、谷の中は、破片岩が一杯で、おのずと甃石たたみいしになっている、うろこがくっついているのかとおもう、赤くぬらくらしたのもあれば
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
椰子林やしりんの中の観海旅館シイ・ヸイ・ホテルに少憩して海に近い廻廊ベランダ珈琲カフエエを喫しながら涼を入れた。ホテルの淡紅色の建物が周囲と好く調和して居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)