“わたどの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
渡殿76.1%
13.0%
囘廊2.2%
廻廊2.2%
渡廊2.2%
長廊2.2%
𢌞廊2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、やや落着いて、夕べをさかいに、ひとまず諸卿は中殿ちゅうでん(清涼殿)の昼ノ御座から西の渡殿わたどのを、休息のため、退がって行った。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ベルラ、ナポリ」と呼びつゝ、夫人は外套の紐を解き、そのに向へるわたどのの扉を開き、もろ手を擴げて呼吸したり。
石床いしゆかしろき囘廊わたどの
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
舞ぎぬの袂に声をおほひけりここのみ闇の春の廻廊わたどの
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
見ると左右二列ふたつら渡廊わたどのを抱えて、青瓦あおがわらも草にうずみ、あたりは落葉にせきたるままな社殿があった——宋江は夢中できざはしを這いあがった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
丹塗にぬりらん長廊わたどの
桜さく島:春のかはたれ (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
春雨ほそ𢌞廊わたどの
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)