茫漠ぼんやり)” の例文
御米およねまたあがつて、洋燈らんぷにしたまゝあひふすまけてちやた。くら部屋へや茫漠ぼんやり手元てもとらされたとき御米およねにぶひか箪笥たんすくわんみとめた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
御米はまた立ち上って、洋灯を手にしたまま、あいふすまを開けて茶の間へ出た。暗い部屋が茫漠ぼんやり手元の灯に照らされた時、御米は鈍く光る箪笥たんすかんを認めた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)