“架空”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かくう90.9%
アンテナ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれども将軍の遺書が尽忠報国の架空かくうの美文でうめられていると同様に、彼の小説は型の論理で距離の空白をうめているにすぎない。
デカダン文学論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
「われわれ人間は、古今ここんを問はず、東西を問はず、架空かくうの幸福を得るために、みづから肉体を苦しめることを好むものである」と嘆息たんそくしてゐる。
日本の女 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
そして、その導体は瞬時に消滅してしまうばかりでなく、その出発点である鉄管には、頂上の十字架に続いているイリヤの架空アンテナ線がからまっているのです。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)