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架空
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かくう
ふりがな文庫
“
架空
(
かくう
)” の例文
けれども将軍の遺書が尽忠報国の
架空
(
かくう
)
の美文でうめられていると同様に、彼の小説は型の論理で距離の空白をうめているにすぎない。
デカダン文学論
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
「われわれ人間は、
古今
(
ここん
)
を問はず、東西を問はず、
架空
(
かくう
)
の幸福を得るために、
自
(
みづか
)
ら肉体を苦しめることを好むものである」と
嘆息
(
たんそく
)
してゐる。
日本の女
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
恐らく
架空
(
かくう
)
の人物に違いあるまいと思われる、半七のために塚を作ることについては、いろいろの物語はあった。
随筆銭形平次:14 捕物帖談義
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
真実
(
しんじつ
)
外国干渉の
患
(
うれい
)
あるを恐れてかかる
処置
(
しょち
)
に及びたりとすれば、
独
(
ひと
)
り
自
(
みず
)
から
架空
(
かくう
)
の
想像
(
そうぞう
)
を
逞
(
たくまし
)
うしてこれがために
無益
(
むえき
)
の
挙動
(
きょどう
)
を演じたるものというの外なけれども
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
そこでこのような
架空
(
かくう
)
な独断的な国家起源論では満足できないので、経験科学の立場から古代の神話を分析したり、古代法や古代詩を解釈したり、原始社会を研究したりして
政治学入門
(新字新仮名)
/
矢部貞治
(著)
▼ もっと見る
「どんなけしき?
現実
(
げんじつ
)
でなく、
架空
(
かくう
)
な、
未来
(
みらい
)
の
世界
(
せかい
)
とでもいうのですか。」
兄の声
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もっとも
馬琴
(
ばきん
)
の作に「
侠客
(
きょうかく
)
伝」という未完物があるそうで、読んだことはないが、それは楠氏の一女
姑摩姫
(
こまひめ
)
と云う
架空
(
かくう
)
の女性を中心にしたものだと云うから、自天王の
事蹟
(
じせき
)
とは関係がないらしい。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
架空
(
かくう
)
の影の
虚
(
むな
)
しい自信と力なのだが、それを承知で、だまされ、たわいもない話だが、それでほんとに、いい気なのだから笑わせる。
戯作者文学論:――平野謙へ・手紙に代えて――
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
翌朝
(
よくあさ
)
目をさました時にも、夢のことははっきり覚えていた。
淡窓
(
たんそう
)
は
広瀬淡窓
(
ひろせたんそう
)
の気だった。しかし
旭窓
(
きょくそう
)
だの
夢窓
(
むそう
)
だのと云うのは全然
架空
(
かくう
)
の人物らしかった。
子供の病気:一游亭に
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
架空
(
かくう
)
な
欺瞞
(
ぎまん
)
や希望的観測の上に政策を立てないためにも不可欠である。
政治学入門
(新字新仮名)
/
矢部貞治
(著)
悠々とアビトの
裾
(
すそ
)
を引いた、鼻の高い
紅毛人
(
こうもうじん
)
は、
黄昏
(
たそがれ
)
の光の
漂
(
ただよ
)
った、
架空
(
かくう
)
の
月桂
(
げっけい
)
や薔薇の中から、一双の
屏風
(
びょうぶ
)
へ帰って行った。
南蛮船
(
なんばんせん
)
入津
(
にゅうしん
)
の図を
描
(
か
)
いた、三世紀以前の古屏風へ。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“架空”の意味
《名詞・形容動詞》
架空(かくう)
ロープやケーブル、線などを空中に架け渡すこと。
根拠のないこと。事実に基づかず、想像によってつくること・さま。
(出典:Wiktionary)
“架空”の解説
実在しないことを意味する 架空
架空(かくう)とは、実在しない、存在しないということ。
(出典:Wikipedia)
架
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
空
常用漢字
小1
部首:⽳
8画
“架空”で始まる語句
架空線
架空的