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架上
読み方 | 割合 |
かじやう | 33.3% |
かしやう | 33.3% |
かじょう | 33.3% |
が、更に驚いたのはこの頃ふと
架上の書を縁側の日の光に
曝した時である。僕は従来
衣魚と言ふ虫は決して和本や
唐本以外に食はぬものと信じてゐた。
余也固浅学にして多く
書を
不読、
寒家にして書に
不富、少く蔵せしも
屡祝融に
奪れて、
架上蕭然たり。
夜、二畳の
炬燵に入って、
架上の一冊を
抽いたら、「
多情多恨」であった。
器械的に
頁を
翻して居ると、ついつり込まれて読み入った。