トップ
>
架
>
たな
ふりがな文庫
“
架
(
たな
)” の例文
岸
(
きし
)
の
阻
(
そばだち
)
たる所は鮏
岸
(
きし
)
につきてのぼるものゆゑ、岸に
身
(
み
)
を
置
(
おく
)
ばかりの
架
(
たな
)
をかきて、こゝに
居
(
ゐ
)
て
腰
(
こし
)
に
魚楑
(
なつち
)
をさし鮏を
掻探
(
かきさぐ
)
りてすくひとるなり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
博士 若様はこの冊子と同じものを、
瑪瑙
(
めのう
)
に青貝の
蒔絵
(
まきえ
)
の書棚、五百
架
(
たな
)
、御所有でいらせられまする次第であります。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ふと見れば片側の
軒
(
のき
)
にそひて、つた
蔓
(
かずら
)
からませたる
架
(
たな
)
ありて、その
下
(
もと
)
なる
円卓
(
まるづくえ
)
を囲みたるひと
群
(
むれ
)
の客あり。こはこの「ホテル」に宿りたる人々なるべし。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
五足六足往くと、
架
(
たな
)
の上に鉄の梁があった。そのまわりは数尺であったが、それには一つの大きな輪を繋いであった。その大きさは幾百
由旬
(
ゆじゅん
)
ということが解らなかった。
続黄梁
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その人嚢を脊負ひて、その
中
(
うち
)
には十数頭の鼠を蓄へ置き、稠人のうちにて、木もて組める小なる
架
(
たな
)
を出して肩上に据うれば、そはやがて舞台なり。鼓板の音おもしろく、古囃劇を唱ふ。
『聊斎志異』より
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
▼ もっと見る
側
(
かたは
)
らにある
衣桁
(
いかう
)
には、
紅梅萌黄
(
こうばいもえぎ
)
の
三衣
(
さんえ
)
を打懸けて、
薫
(
た
)
き
籠
(
こ
)
めし移り
香
(
が
)
に時ならぬ花を匂はせ、机の傍に据ゑ付けたる蒔繪の
架
(
たな
)
には、色々の
歌集物語
(
かしふものがたり
)
を載せ、柱には一面の古鏡を掛けて
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
門の内は白い石を石だたみにして、
紅
(
あか
)
い花がその道をさしはさみ、それが入口の階段にちらちらと散っていた。西へ折れ曲ってまた一つの門を
潜
(
くぐ
)
ると、豆の
棚
(
たな
)
と花の
架
(
たな
)
とが庭一ぱいになっていた。
嬰寧
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
しかるに
絶壁
(
ぜつへき
)
の所は架を作るものもなければ鮏もよくあつまるゆゑ、かの男こゝに
架
(
たな
)
をつりおろし、一すぢの
縄
(
なは
)
を命の
綱
(
つな
)
として鮏をとりけり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
陳はその庭を通って小さな
亭
(
ちん
)
の
傍
(
そば
)
へ往った。そこに
鞦韆
(
ぶらんこ
)
の
架
(
たな
)
があったが、それは雲と同じ高さのもので、その
索
(
なわ
)
はひっそりと垂れていた。陳はそこで
此所
(
ここ
)
は
閨閣
(
おおおく
)
に近い所ではないかと思った。
西湖主
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
これに心つきて持たるたいまつにて
猶
(
なほ
)
たしかに見れば、
架
(
たな
)
をくゝしたる
命
(
いのち
)
のつな
焼残
(
やけのこ
)
りてあり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
“架”の意味
《名詞》
(たるき)屋根を支えるために棟から軒先に掛け渡す長い木材。
(出典:Wiktionary)
架
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
“架”を含む語句
十字架
稲架
書架
架空線
後架
画架
橋架
架上
一架
担架
刀架
架空
架台
廊架
総後架
筆架
薪架
黒十字架
架橋工事
畫架
...