はえ
真夏の宿場は空虚であった。ただ眼の大きな一疋の蠅だけは、薄暗い厩の隅の蜘蛛の巣にひっかかると、後肢で網を跳ねつつ暫くぶらぶらと揺れていた。と、豆のようにぼたりと落ちた。そうして、馬糞の重みに斜めに突き立っている藁の端から、裸体にされた馬の背 …
作品に特徴的な語句
なお いつ はず あが はず とま けん ことごと かたま かさ 番茶ばんちゃ 饒舌じょうぜつ しか おけ かい 猫背ねこぜ 真赤まっか 眉毛まゆげ 眼匿めかく 知己ちき 生命いのち かまど 潔癖けっぺき 桂馬けいま ようや ふく くわ 馭者ぎょしゃ 馬草まぐさ 馬糞ばふん ひたい むち かばん しずか すみ 陽炎かげろう 銭湯せんとう 這入はい かえ のぞ 西瓜すいか 蜘蛛くも わら 初手しょて 宿場しゅくば 容子ようす 墜落ついらく 塩辛しおから 場庭ばにわ 喇叭らっぱ つぶや うまや つと 将棋しょうぎ まる わず そば おれ 余肉あまじし 何時いつ 仲買なかがい 仰向あおむ うち 一疋いっぴき 手蔓てづる ゆが 正午ひる 一条ひとすじ しばら 春蚕はるご 放埒ほうらつ もた 湿しめ せがれ 悠々ゆうゆう 後肢あとあし 往還おうかん ひさし 店頭みせさき 床几しょうぎ かす 崖路がけみち 山路やまみち
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