“往還”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おうかん60.0%
ゆきかえ10.0%
ゆきかえり7.5%
わうくわん7.5%
ゆきき5.0%
みち2.5%
いきかえ2.5%
いきかえり2.5%
ゆきかへり2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから巳之助は池のこちら側の往還に来た。まだランプは、向こう側の岸の上にみなともっていた。五十いくつがみなともっていた。
おじいさんのランプ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「はて、あの大路は、つい先ほども幾たびとなく、師の房を探すために往還りしたが、なにも、さような気配はなかった」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
戦地や大本営に往還の日本新聞記者や他の社の従軍記者なども時に病床を見舞って自由に談話を交換するようになった。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
往還よりすこし引入りたるつかぬてられたるを何かと問へば、なりといふ。きて見るに稲荷なり。
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
五日も七日もこう降り続くと、どこの道もまるで泥海のようであるから、勤人が大路の往還の、茶なり黒なり背広で靴は、まったく大袈裟だけれど、狸が土舟というがある。
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
駈け出すわけにはいかず、そうかといって振り返ることもできずに、与吉は半ば死んだ気でフラフラと往還のみちびくがままにたどってゆく。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
私は小学校の往還りに彼処を通るので、始終立寄って見ていた。あの像は、南洲を知っているという顕官が沢山いるので、いろんな人が見に来て皆自分が接した南洲の風貌を主張したらしい。
回想録 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
私は学校の往還に、懐古園の踏切を通るが、あの見張番所のところには、ポイント・メンが独りでポツンと立っているのをよく見かける。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
学校の往還に——すべての物が白雪に掩はれて居る中で——日の映つた石垣の間などに春待顔な雑草を見つけることは、私の楽しみに成つて来た。長い間の冬籠りだ。せめて路傍の草に親しむ。
路傍の雑草 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)