“おうかん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
往還75.0%
王冠12.5%
凹陥3.1%
嘔感3.1%
王翰3.1%
王鑑3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんといっても、紀州高野と河内との往還おうかんである。いざと二人が眼くばせ交わすと、そのたび、何か往き来の人影が邪魔にす。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「すばらしい美人ぞろい。でもね、男はみんな、女王に恋してるの。女王は背が高くて、すらりといい姿で、真っ黒なかみのうえに、小さなきん王冠おうかんせているの」
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
そも/\燧山は岩代国にぞく巍峩ぎがとして天にひいで、其麓凹陥おうかんして尾瀬沼をなし、沼の三方は低き山脈を以て囲繞ゐげうせり、翻々たる鳧鴨ふわう捕猟ほりやうの至るなき為め悠々いう/\として水上に飛しやう
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
深い悲しいため息が思わず出るのを留めようとしてもかいがなかった。「船に酔ったのだ」と思った時には、もうからだじゅうは不快な嘔感おうかんのためにわなわなと震えていた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
橚は燕王の同母弟なるをもって、帝もかねて之を疑いはばかり、橚もまた異謀あり、橚の長史ちょうし王翰おうかんというもの、数々いさめたれどれず、橚の次子じし汝南じょなん有㷲ゆうどうの変を告ぐるに及び、このことあり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
とにかく真蹟しんせきは見たのですが、——それもわたしばかりではありません。この秋山図のことについては、煙客先生えんかくせんせい王時敏おうじびん)や廉州先生れんしゅうせんせい王鑑おうかん)も、それぞれ因縁いんねんがおありなのです
秋山図 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)