“暮雲”の読み方と例文
読み方割合
ぼうん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
西東(にしひがし)長短の袂(たもと)を分かって、離愁(りしゅう)を鎖(とざ)す暮雲(ぼうん)に相思(そうし)の関(かん)を塞(せ)かれては、逢(あ)う事の疎(うと)くなりまさるこの年月(としつき)を、変らぬとのみは思いも寄らぬ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
船(ふね)が下流(かりう)に落(お)ちると、暮雲(ぼうん)岸(きし)を籠(こ)めて水天一色(すゐてんいつしよく)、江波(かうは)渺茫(べうばう)、遠(とほ)く蘆(あし)が靡(なび)けば、戀々(れん/\)として鷺(さぎ)が佇(たゝず)み、近(ちか)く波(なみ)が動(うご)けば、アヽ鱸(すゞき)か? 鵜(う)が躍(をど)つた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
清三の手帳には日付と時刻とその時々に起こったさまざまの雲の状態と色彩と、時につれて変化して行く暮雲(ぼうん)のさまとがだんだんくわしく記された。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)