“相思”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そうし77.8%
さうし22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女は若い海軍士官が軍籍を脱することについて家族総反対の中に唯一人の賛成者であった。斯くて二人は自然に相思そうしの中となった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
西東にしひがし長短のたもとを分かって、離愁りしゅうとざ暮雲ぼうん相思そうしかんかれては、う事のうとくなりまさるこの年月としつきを、変らぬとのみは思いも寄らぬ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
勘次かんじとおしな相思さうし間柄あひだがらであつた。勘次かんじ東隣ひがしどなり主人しゆじんやとはれたのは十七のふゆで十九のくれにおしな婿むこつてからも依然いぜんとして主人しゆじんもとつとめてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
妻が夫を忘れたときに鏡の破片がとりになつて夫に告げたといふことや、相思さうしといふ女が男を戀ひ慕つて墓へ參り、木となつてしまつたが、それが相思樹さうしじゆといふのだとか