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塞
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つか
ふりがな文庫
“
塞
(
つか
)” の例文
何しろ僕はこれを見ると同時に一種の
寒気
(
さむけ
)
を覚えて
恐
(
こわ
)
いとも
哀
(
かな
)
しいとも言いようのない思が胸に
塞
(
つか
)
えてちょうど、鉛の
塊
(
かたまり
)
が胸を
圧
(
お
)
しつけるように感じました。
牛肉と馬鈴薯
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
津田は
塞
(
つか
)
えた。小林を研究し尽した上でなければ
確
(
しか
)
とした返事は与えられなかった。夫人は再び
訊
(
き
)
き直した。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そもそもこの口が開いたときに、墓の彼方に通う
末期
(
まつご
)
の声にも似た一種の音響を発したが、
直
(
じ
)
きに舌が捲くれて
咽喉
(
のど
)
へ
塞
(
つか
)
えたので、その音響はぱったり止まった。
青蠅
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
陽気に箸を取ったが、ふっと伸子は
嚥
(
の
)
みこんだ飯が喉で
塞
(
つか
)
えるほど情がせきあげて来るのを感じた。
伸子
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
これだけ繰り返した津田はいったん
塞
(
つか
)
えた。その
後
(
あと
)
で
継
(
つ
)
ぎ
足
(
た
)
した文句はむしろ
蹣跚
(
まんさん
)
として
揺
(
ゆら
)
めいていた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
愕然
(
ぎょっ
)
としてマスクを投げだし、あわてて女の
眼瞼
(
まぶた
)
をあけると瞳孔が散大して、虹彩が殆んどなくなっているではありませんか。私は『待った!』と叫ぼうとしたが、言葉が
咽喉
(
のど
)
に
塞
(
つか
)
えて出て来ません。
麻酔剤
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
悟
(
さとり
)
の
遲速
(
ちそく
)
は
全
(
まつた
)
く
人
(
ひと
)
の
性質
(
たち
)
で、それ
丈
(
だけ
)
では
優劣
(
いうれつ
)
にはなりません。
入
(
い
)
り
易
(
やす
)
くても
後
(
あと
)
で
塞
(
つか
)
へて
動
(
うご
)
かない
人
(
ひと
)
もありますし、
又
(
また
)
初
(
はじ
)
め
長
(
なが
)
く
掛
(
か
)
かつても、
愈
(
いよ/\
)
と
云
(
い
)
ふ
場合
(
ばあひ
)
に
非常
(
ひじやう
)
に
痛快
(
つうくわい
)
に
出來
(
でき
)
るのもあります。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
入りやすくても
後
(
あと
)
で
塞
(
つか
)
えて動かない人もありますし、また初め長く掛かっても、いよいよと云う場合に非常に痛快にできるのもあります。けっして失望なさる事はございません。ただ熱心が大切です。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
話しは「えゝ」で
塞
(
つか
)
へた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それで
猶
(
なお
)
のこと
塞
(
つか
)
えた。
元日
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
塞
常用漢字
中学
部首:⼟
13画
“塞”を含む語句
閉塞
塞外
逼塞
立塞
塞翁
優婆塞
城塞
馬耳塞
山塞
息塞
馬塞
娑婆塞
韻塞
口塞
荊与棘塞路
方塞
柬埔塞
栓塞
堰塞
馬塞耳
...