“寃枉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えんおう66.7%
ゑんわう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
婦人のために寃枉えんおうを訴えけるに、そのしるしなりしやいなやは知らねど、妾が三重県に移りけるのち、婦人は果して無罪の宣告を受けたりとの吉報きっぽうを耳にしき。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
政朝に鍾馗しょうきを設けて、寃枉えんおうの訴えをきくという故事は、王代の昔だ。このデモクラテックな制度が復活して、目安箱という、将軍吉宗の命に出るものだが、忠相の建策だ。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
詔使到来を待つのころほひ、常陸介ひたちのすけ藤原維幾朝臣あそんの息男為憲、ひとへに公威を仮りて、ただ寃枉ゑんわうを好む。こゝに将門の従兵藤原玄明の愁訴により、将門其事を聞かんが為に彼国に発向せり。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
行方河内両郡の食糧を奪つたものをとらへんとするものを、寃枉ゑんわうを好むとは云ひ難い。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)