“えんおう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
閻王39.4%
鴛鴦30.3%
冤枉15.2%
燕王6.1%
寃枉6.1%
燕翁3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
歴々としてなお閻王えんおうの法廷にかれて照魔鏡の前に立たせられたるに異ならず、しかして今しも吹くる風、怪しくも墓の煙を彼が身辺に吹きよせたり
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)
山県公の前夫人は公の恋妻であったが二十有余年の鴛鴦えんおうの夢破れ、公は片羽鳥かたわどりとなった。その後、現今の貞子夫人が側近そばちこう仕えるようになった。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
もしそれ、中国にいたっては、冤枉えんおう(無実の罪)の死刑は、ほとんどその五千年の歴史の特色の第一ともいってよいのである。
死刑の前 (新字新仮名) / 幸徳秋水(著)
娘は生長して管営指揮使の妻となり、のちに燕王えんおうの孫娘の乳母となって、百二十歳の寿を保った。
政朝に鍾馗しょうきを設けて、寃枉えんおうの訴えをきくという故事は、王代の昔だ。このデモクラテックな制度が復活して、目安箱という、将軍吉宗の命に出るものだが、忠相の建策だ。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
とにかく権太は菊五郎が一世に名をほしいままにせる色悪いろあくを代表すべきほどのものにて、燕翁えんおうが三代目菊五郎の権太はやや意気に過ぎて、この役は五代目の方かえりて幸四郎に近きが如しといひしは