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効
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こう
ふりがな文庫
“
効
(
こう
)” の例文
旧字:
效
技
(
わざ
)
と
理合
(
りあい
)
とは、車の両輪、鳥の両翼。その一方を欠けば、その
効
(
こう
)
は断絶される。
技
(
わざ
)
は
面
(
おもて
)
に表れる
形
(
ぎょう
)
であり、
理合
(
りあい
)
は内に存する心である。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「入湯の
効
(
こう
)
で、定めし、見違えるほど御壮健になったことと存じます。何と申しても人間は健康第一、これでなくてはいけません」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
曰く、「矢筈草俗に現の証拠といふこの草をとりみそ汁にて食する時は
痢病
(
りびょう
)
に
甚
(
はなはだ
)
妙なり又
瘧病
(
おこり
)
及び
疫病等
(
えきびょうなど
)
にも甚
効
(
こう
)
あり
云々
(
うんぬん
)
」。
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
その
手篤
(
てあつ
)
い看護が
効
(
こう
)
を
奏
(
そう
)
したのか、それとも竹見の友情が天に通じたのか、ハルクはすこし元気を取り戻したようであった。
火薬船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「わしの
符籙
(
かじふだ
)
は、事が起らん
前
(
さき
)
なら
効
(
こう
)
があるが、こうなってはなんにもならん、
四明山
(
しめいざん
)
に
鉄冠道人
(
てっかんどうじん
)
と云う偉い方がおられるから、その方に頼むがいい」
牡丹灯籠 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
医師
(
いしゃ
)
はやっぱり胃腸だと言った。けれど薬はねっから
効
(
こう
)
がなかった。
咳
(
せき
)
がたえず出た。体がだるくってしかたがなかった。ことに、熱が時々出るのにいちばん困った。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
腰
(
こし
)
をだに
掛
(
か
)
くる所もなく、唯両脚を以て
躰
(
たい
)
を
支
(
ささ
)
へて
蹲踞
(
そんきよ
)
するのみ、躰上に
毛氈
(
もうせん
)
と油紙とを
被
(
かふ
)
れども
何等
(
なんら
)
の
効
(
こう
)
もなし、人夫に
至
(
いた
)
りては
饅頭笠
(
まんじうがさ
)
既
(
すで
)
に初日の
温泉塲
(
をんせんば
)
に於て
破
(
やぶ
)
れ
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
ある時
菓樹
(
かじゅ
)
は幹に疵つけ徒長を防ぐと結果に
効
(
こう
)
があると云う事を何かの雑誌で読んで、屋敷中の梨の
若木
(
わかき
)
の膚を一本残らず小刀でメチャ/\に
縦疵
(
たてきず
)
をつけて歩いたこともあった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
瘠我慢
(
やせがまん
)
一篇の
精神
(
せいしん
)
も
専
(
もっぱ
)
らここに
疑
(
うたがい
)
を存しあえてこれを後世の
輿論
(
よろん
)
に
質
(
ただ
)
さんとしたるものにして、この一点については
論者輩
(
ろんしゃはい
)
がいかに
千言万語
(
せんげんばんご
)
を
重
(
かさ
)
ぬるも
到底
(
とうてい
)
弁護
(
べんご
)
の
効
(
こう
)
はなかるべし。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
島根県の西部海上、
石見
(
いわみ
)
高島の鼠の話が、
本居
(
もとおり
)
先生の『
玉勝間
(
たまかつま
)
』巻七に出ている。
此
(
この
)
島鼠多く、人をも害することあり、
或年
(
あるとし
)
浜田より人を
遣
(
つか
)
わし駆除せしめらるるも
効
(
こう
)
無
(
な
)
しとある。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
〔譯〕
臨時
(
りんじ
)
の
信
(
しん
)
は、
功
(
こう
)
を平日に
累
(
かさ
)
ぬればなり。平日の信は、
効
(
こう
)
を臨時に
收
(
をさ
)
むべし。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
その
虚
(
きょ
)
に乗じた諸戸の思い切ったやり口が、見事に
効
(
こう
)
を
奏
(
そう
)
した訳である。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
地下茎
(
ちかけい
)
に
塊根
(
かいこん
)
のできる
何首烏
(
かしゅう
)
すなわちツルドクダミも、一時はそれが性欲に
利
(
き
)
くとて、やはり中国の説がもとで大騒ぎをしてみたが、結局はなんの
効
(
こう
)
も見つからず、
阿呆
(
あほ
)
らしいですんでしまった。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
と訊いたのは僕の嘘がお父さんのと
諸共
(
もろとも
)
効
(
こう
)
を奏した証拠だった。
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
目安箱の上書が
効
(
こう
)
を
奏
(
そう
)
して、
楓
(
かえで
)
の
間
(
ま
)
の密議となり、元京都所司代であった松平
輝高
(
てるたか
)
は、召されて将軍家から内々に秘命をうけた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いわば
月並
(
つきなみ
)
の衣類なり所持品です。それがうまく
効
(
こう
)
を奏して
隅田
(
すみだ
)
氏の妹と間違えられたのです。顔面の
諸
(
もろ
)
に
砕
(
くだ
)
けたのは、神も夫人の
心根
(
こころね
)
を
哀
(
あわれ
)
み給いてのことでしょう。僕は復讐を誓いました。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
丁度その時は、通り過ぎる
空
(
から
)
自動車もなかったので、彼女は当然柾木の車に走り寄った。いうまでもなく、柾木の
偽瞞
(
ぎまん
)
が
効
(
こう
)
を
奏
(
そう
)
して、彼女はその車を、辻待ちタクシーと思い込んでいたのである。
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
前の二事は草木における肥料に等しく後の一事は
五風十雨
(
ごふうじゅうう
)
の
効
(
こう
)
あるもの。肥料多きに過ぎて風に当らざれば植木は虫がつきて腐つてしまふべし。さればこの三つ
兼合
(
かねあ
)
ひの使ひ分けむづかしむづかし。
小説作法
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
だが、その勝家も、やがてまた、美濃の奇襲と、雨さえ降れば出る水に苦しめられて、何の
効
(
こう
)
も挙げずに帰って来た。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
手ばやい変装が、みごとに
効
(
こう
)
をそうしたのです。
塔上の奇術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
それらの諸隊が、地方宣撫の
効
(
こう
)
をあげている間に、孔明は、降参の一将を招いて、成都への攻進を工夫していた。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そいつを呼んで来て、
破邪
(
はじゃ
)
の術を行わせているんですから、さしもわがお奉行の方術も、いちいち
這奴
(
しゃつ
)
の
秘封
(
ひふう
)
で、その
効
(
こう
)
を現わさなくなったものと思われまする
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
先帝、臣が
謹慎
(
きんしん
)
なるを知る、故に崩ずるにのぞみて、臣によするに大事を以てしたまいぬ。命をうけて以来、
夙夜
(
しゅくや
)
憂歎し、付託の
効
(
こう
)
あらずして、以て先帝の明を傷つけんことを恐る。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
献策を用いて、約半日、数千の人夫を森林に入れ、
夥
(
おびただ
)
しい材木を葉付のまま川へ投じてみたが、その枝と枝と交錯して、水の
淀
(
よど
)
むに役立つかと見えるのも一瞬で、何の
効
(
こう
)
もないことがわかった。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
効
常用漢字
小5
部首:⼒
8画
“効”を含む語句
効果
効力
効験
効能
効々
生効
成効
効性
無効
年効
有効
効目
即効紙
効無
馴染効
効驗
効能書
成効者
頼効
奏効
...