“五風十雨”の読み方と例文
読み方割合
ごふうじゅうう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
館の御子が、太政官下文をいただき、御厨の職をうけられたと聞き、五風十雨ごふうじゅううの喜憂と共に、土着民はすぐ、産土神うぶすながみに集まった。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
勝栗のように頭が禿げて、声が江戸前に渋くれて、鼻唄ひとつが千両だった。江戸もん同士がひどく気さくで、御代は太平五風十雨ごふうじゅううで、なんともいえず、嬉しかった。
随筆 寄席風俗 (新字新仮名) / 正岡容(著)
前の二事は草木における肥料に等しく後の一事は五風十雨ごふうじゅううこうあるもの。肥料多きに過ぎて風に当らざれば植木は虫がつきて腐つてしまふべし。さればこの三つ兼合かねあひの使ひ分けむづかしむづかし。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)