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温泉塲
読み方 | 割合 |
をんせんば | 50.0% |
おんせんば | 50.0% |
腰をだに
掛くる所もなく、唯両脚を以て
躰を
支へて
蹲踞するのみ、躰上に
毛氈と油紙とを
被れども
何等の
効もなし、人夫に
至りては
饅頭笠既に初日の
温泉塲に於て
破れ
須原峠を
越え
湯の
小屋に
至り泊す、
温泉塲一ヶ所あり、其宿の主人は夫婦共に
偶他業して
在らず、唯浴客数人あるのみ、浴客一行の為めに
米を
炊ぎ
汁を
煮且つ寝衣をも
貸与す
たとへば
秋の
温泉塲の
靜かな
夜更けなどに、
好もしい
相手と
勝負に
熱中しながら、
相當腕が出來なければ冴※ない
處のあの
球の
響きを
聞く
氣持はちよつと何ともいへない。