温泉塲をんせんば)” の例文
こしをだにくる所もなく、唯両脚を以てたいささへて蹲踞そんきよするのみ、躰上に毛氈もうせんと油紙とをかふれども何等なんらこうもなし、人夫にいたりては饅頭笠まんじうがさすでに初日の温泉塲をんせんばに於てやぶ
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
須原峠を小屋こやいたり泊す、温泉塲をんせんば一ヶ所あり、其宿の主人は夫婦共にたま/\他業たぎやうしてらず、唯浴客数人あるのみ、浴客一行の為めにこめかししる且つ寝衣をも貸与たいよ
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)