“樹根”の読み方と例文
読み方割合
きのね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
路傍の林の簇葉むらはは、その光を漉して、青い光を樹根きのねへ投げ、林の奧は見透されないやうに、光と影が入り亂れて、不思議な思ひを起させる。
霧の旅 (旧字旧仮名) / 吉江喬松(著)
市郎は洋杖すてっき把直とりなおして、物音のするかたへ飛び込んで見ると、もう遅かった。わずか一足ひとあし違いで、トムは既に樹根きのねに倒れていた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ひるかりしてけものしよくとし、夜は樹根きのね岩窟がんくつ寝所ねどころとなし、生木なまきたいさむさしのぎかつあかしとなし、たまゝにて寝臥ねふしをなす。