“反魂香”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんごんこう81.8%
はんごんかう18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
反魂香はんごんこうの煙が描いたという影像だけでも見る方法はないかとこんなことばかりが薫には思われて、女二にょにみやとの結婚の成立を待つ心もないのである。
源氏物語:51 宿り木 (新字新仮名) / 紫式部(著)
私は反魂香はんごんこうの話をしようと思います。或る種の香を焚くと、思う人のおもかげが目の前に現れるという、あの反魂香です。
おもつたばかりで、そのばんつかれてた。がつぎは、もうれいによつてられない。きざみと、まきたばこを枕元まくらもと左右さいうに、二嬌にけうごとはべらせつゝも、このけむりは、反魂香はんごんかうにも、ゆめにもならない。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
左右は一面じめ/\した泥炭地で、反魂香はんごんかうの黄や澤桔梗の紫や其他名を知らぬ草花が霜枯れかゝつた草を彩どつて居る。煙草の火でも落すと一月も二月もぷす/\くすぶつて居ます、と案内者が云ふ。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)