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焼
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やけ
ふりがな文庫
“
焼
(
やけ
)” の例文
旧字:
燒
わたし見たやうな、どうでもいゝものが
焼
(
やけ
)
ど一ツしないで
助
(
たすか
)
つて、ねえ、お前さん、何一ツ不自由のない旦那方があの始末だからね。
買出し
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
焼
(
やけ
)
を起してあくる朝、おまんまを抜きにしてすぐに昼寝で、日が暮れると向うの飯屋へ食いに行って、また
煽
(
あお
)
りつけた。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
窟
(
うろ
)
にのぞんで
焚
(
たき
)
たてしに熊はさらに
出
(
いで
)
ず、
窟
(
うろ
)
の
深
(
ふかき
)
ゆゑに
烟
(
けふり
)
の
奥
(
おく
)
に
至
(
いた
)
らざるならんと
次日
(
つぎのひ
)
は
薪
(
たきゞ
)
を
増
(
ま
)
し山も
焼
(
やけ
)
よと
焚
(
たき
)
けるに
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
この米を
焼
(
やけ
)
ヶ
島
(
しま
)
の
力米
(
ちからごめ
)
といい、病人にかぎって
粥
(
かゆ
)
にして
啜
(
すす
)
らせた。火風水土の
四厄
(
しやく
)
を凌いで育った米の精は強大で、たいていの病人は良薬ほどにも効いた。
藤九郎の島
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
こなひだ大杉栄氏が田端の家をまる
焼
(
やけ
)
にされて、家主から受取る筈の百円をふいにしてしまつた事を書いたが、暫くすると大杉氏から正誤書が入つて来た。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
同じ豚でも生肉は非常に不消化だがハムにすると非常に消化が
良
(
い
)
い。
薩摩芋
(
さつまいも
)
も
大
(
おおき
)
いのを食べると胸が
焼
(
やけ
)
るけれども
裏漉
(
うらご
)
しにして梅干で
和
(
あ
)
えると胸へ持たん。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
シンガポールで
焼
(
やけ
)
つく大地を平気な顔で歩いてる素足の土人を見たがその足の大きさと裏皮の厚さを考えて感心したものだ、あの足の裏を一尺の近さに引よせて
楢重雑筆
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
棺内の空気は乾燥し
切
(
きっ
)
て、ほとんど呼吸も困難になって来た。それよりも恐ろしいのは、底の板の
焼
(
やけ
)
る熱度だ。観念をした倭文子でさえ、もう我慢がし切れなくなった。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
加之
(
しか
)
も駐在所が一軒
焼
(
やけ
)
で、近所には何の事も無かった。
其
(
そ
)
の巡査も後に病気になったそうだよ。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
後日完全無欠の焼け野原となり、もうけたのは町会長とか、そういう連中で、疎開でねじ倒した材木だけ
焼
(
やけ
)
ないのがあったから、無断チャクフクして旬日ならずして新築した。
日月様
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
「世帯って、なにが世帯さア。こんな、
焼
(
やけ
)
トタンの
急造
(
きゅうぞう
)
バラックにさ。
欠
(
か
)
けた茶碗が二つに、半分割れた
土釜
(
どがま
)
が一つ、たったそれっきり、あんたも、あたしも、着たきりじゃないの」
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そのうち、わしは
焼
(
やけ
)
へ参って噴火の本元を見届けて来ようと思いますが、今日は皆さんの御見舞を兼ねて、ひとつ皆さんの安心のために、山神の
祓
(
はら
)
いをして上げたいと思って来ました
大菩薩峠:32 弁信の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
わたし見たような、どうでもいいものが、
焼
(
やけ
)
ど一ツしないで
助
(
たすか
)
って、ねえ、お前さん、何一ツ不自由のない旦那方があの始末だからね。
買出し
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
足のうらが
擽
(
くすぐ
)
ってえ、といった陽気でいながら、
槍
(
やり
)
、穂高、大天井、やけに
焼
(
やけ
)
ヶ嶽などという、
大薩摩
(
おおざつま
)
でもの
凄
(
すご
)
いのが、雲の上に
重
(
かさな
)
って、天に、大波を立てている、……裏の峰が
唄立山心中一曲
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
火の玉が
焼
(
やけ
)
を起して、伊豆の大島へころがり込んで行ったんですって。芝居ですると、鎮西八郎
為朝
(
ためとも
)
が
凧
(
たこ
)
を上げて、身代りの
鬼夜叉
(
おにやしゃ
)
が
館
(
やかた
)
へ火をかけて、炎の
中
(
うち
)
で
立腹
(
たちばら
)
を切った処でさ。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
焼
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“焼”を含む語句
火焼
焼麺麭
焼酎
焼火
生焼
焼畑
夕焼
蒲焼
素焼
焼餅
焼刃
岡焼
高麗焼
焼死
焼棄
焼焦
焼痕
焼捨
類焼
鯛焼
...